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第559回 大判焼の名前を皆で議論する日

2025年07月27日

7月28日は、大判焼の名前を皆で議論する日。埼玉県さいたま市で今川焼・たこ焼・たい焼・お好み焼きなどの食材・調理器具を販売する株式会社豊吉が制定し、日本記念日協会が認定しました。
地方によって「大判焼」「今川焼」「回転焼」「おやき」などと呼び名が異なる「大判焼」は一体どんな名前がふさわしいのか、ナニ焼きなのかをみんなでSNS上で議論するのが目的です。
日付は、「ナニ焼728き」の語呂合わせから、7月28日としました。
大判焼という名前は、その形状やサイズに由来しています。「大判」とは、かつて日本で使用されていた大型の金貨を指し、その金貨のように丸くて大きいことから「大判焼」と名付けられました。つまり、この菓子の見た目が大判金貨に似ていることが名前の由来となっています。
この菓子は、厚みのある生地の中に甘い餡がたっぷりと詰められており、そのボリューム感が特徴です。焼き上がりは外側が香ばしく、中はしっとりとした食感が楽しめます。地域によっては「今川焼」や「回転焼」とも呼ばれていますが、基本的な形や作り方は共通しています。
「蜂楽饅頭」など特定地域に根付いた呼び方もあり、地域性が色濃く反映されています。これらの名称は単なる言葉の違いにとどまらず、企業名や地域ブランドと結びついた文化的背景を持っていることが多く、呼称の違い自体がその地域の生活文化や歴史を象徴しています。
日常的に食べるというよりも「見かけたらつい買ってしまう」ような、お楽しみとして親しまれているようです。
外山

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第558回 ゲームでモテたせいで鬱になった話

2025年07月20日

ある大学生の男性がいました。勉強にバイトとごく一般的な日々を送っていましたが、どことなく満たされない思いを抱えていました。しかし、あるときオンラインゲームの記事を見て、試しにプレイしてみました。そこでは好きなキャラクタになれたので、彼は女性キャラを選択しました。まだゲームに不慣れなため右も左も分からない状態でしたが、ゲーム内で様々な人が親切にしてくれました。実際にそのゲームでの男女比は男8対女2くらいのようでしたが、ゲームキャラの性別は5対5くらいでした。ゲームキャラで選択した職業は回復師で、色々な人を回復させる仕事をしていました。そして仲間を回復させるたびにお礼を言われたり色々なプレゼントをもらいようになりました。楽しくなってきた彼はそこかしこで回復してあげることにしました。結果、冒険はほとんど進みませんでしたが、ログインするたびに色々な人を回復させること自体にハマっていきました。さらに人気が高まり女王のような扱いを受けるようになりました。

人の役に立ちさらに多くの人にチヤホヤされる彼はゲームの中で何よりも強い充実感を得られるようになってきました。しかし少しずつ問題が生じ始めました。まずゲームが充実しすぎた結果、現実世界に適応しづらくなっていきました。また現実で一つ一つのことに喜びを感じづらくなりゲームのことばかりを考えるようになりました。

やっぱりゲームは良くないと思うかもしれませんが、キャラを演じること自体はダメではありません。マイアミ大学の心理学者アレン・マッコーネル博士は多くの自己イメージを持っている人ほど鬱になりにくいと発見しています。社会人で言えば会社勤務という自己イメージしかない人と会社勤務・趣味がサッカー・料理が得意など色々な自分を認識している方が鬱になりにくいわけです。ストレスを受けたとき自分には他にも色々あると思えることで打たれ強くなると考えられるわけです。

実際に鬱になる人は「狭い世界」に囚われていることが多いわけです。よって世界を広げるのは何より大切です。様々な集いに顔を出すのも良いし、新しいことにチャレンジしてみるのも良いでしょう。

彼の場合も喜びもあったでしょうが、ゲームがあまりにも強烈だったため、一つの自己イメージが大きくなりすぎ、今度はそれが新しい「狭い世界」になってしまったのが問題なのです。

福田

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第557回 夏至

2025年06月22日

日の出から日の入りまでの時間がもっとも長い日が夏至です。いつが夏至かは天文学的に決まり、2025年の夏至(げし)は、6月21日(土)です。
この日を境に、だんだんと日が短くなっていきます。ちなみに、夏至という日本での名前は、二十四節気(にじゅうしせっき)という中国の古い暦から来ています。
「昼の時間が長い」というのは北半球での話で、南半球では同じ日が、もっとも昼の時間が短い日になります。
同じ日本でも、緯度によって微妙に変わります。例えば東京(緯度35度)だと、夏至の日の昼は14時間34分。札幌(緯度43度)では15時間23分。北へ行くほど長くなります。
北極圏(緯度66.6度以北)では24時間、太陽が沈みません。いわゆる白夜ですね。
夏至の時期に入ると、天気だけでなく暮らしの中でもジメジメとした湿気に悩まされる場面が増えてきます。特に室内干しの洗濯物、カビ、食品の傷みなどは、多くの家庭での共通の悩みです。この時期は、「湿度」や「不快指数」、「洗濯指数」などをチェックして、日々の生活に活かすのが良いでしょう。また、湿気によって食中毒も発生しやすくなるため、台所でのこまめな消毒や保存の工夫も必要です。
夏至は、強い日差しや夏本番のイメージがありますが、実際の空模様はそれとは裏腹に、梅雨空でひんやりしたり、一気に暑くなったり、ムシムシ、ジメジメしたりと、気温や湿度の変化に振り回されやすい時期です。だからこそ、天気予報をこまめにチェックして、服装や体調管理に気を配ることが大切です。エアコンの使い方、洗濯のタイミング、食材の保存方法など、毎日のちょっとした工夫で、梅雨時を快適に乗り切りたいものですね。
外山

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第556回 筋トレで鬱になった話

2025年06月15日

あるサラリーマンには悩みがありました。ここ最近体重が増えてきたことです。そのためにジムに通うことになりました。目的はもちろん「体を鍛えることで人間的に成長しモテる男になるため」です。しかし彼には気になることがありました。そもそも調べたところジムの継続率は驚くほど低く3ヶ月で30%前後、1年で10%を切るようでした。

人数の多いジムに行けばそこには理想とするマッチョが多く励みになると考えました。また少し魅力的な異性も多くそれを見れば頑張れるだろうという気持ちもありました。

しかしジム初日にそこにいたのは想像とは違い微妙な体型の人ばかりでした。

彼にとって最初の洗礼でジムに行くだけで体型が変わるわけではないのだと思いました。加えて人々を観察すると運動をしているのは滞在時間の一割程度でした。

すなわち継続して通えるだけでもレアでさらに通えたとしても体型が美しく変わる保証はなかったのです。しかし、全員が全員そうではなく中にはマッチョや整った体の人もいました。激しく狭き門であることを感じつつも運動を始めましたが、さらに恐ろしいことに気づきました。そもそも体を鍛えるのは人として成長し、安定した心を持つことを含んでいました。しかし体を鍛えているのに不安定な心の人がたくさんいました。色々な意味で継続に不安を覚えましたが、パーソナルトレーナーをつけ、さらにボディコンテストに出る目標を作りました。実際に他人をからめたり、イベントに出場などは自分を追い込む意味でいい作戦です。様々なアドバイスのおかげで体型がどんどん変わっていきました。それがモテに関しては体型と食事を気に過ぎるあまりモテから遠くなりました。

さらにボディコンテストも大変だと言うことが分かりました。まずボディを美しく見せるには「日焼け」がほぼ必須でしたが、彼は昔から色白で日光が苦手でした。それでも日焼けサロンにかよい、日焼けすることができましたが光のダメージでシミやシワが増えてしまいました。さらにコンテストには最悪の落とし穴がありました。エントリー料金だけではなく大会での美しい立ち方やポージングを教えるレッスンに参加しないと上位は見込めない雰囲気や大会規定のパンツを何枚も購入する必要などありました。結果的にコンテストには出ましたが結果は出せず、その後色々と気持ちをこじらせて、疲れた結果ジムをやめ自宅で控えめな運動だけを続けていますが「当時の精神状態は鬱だったのでは」と思うようになりまた。

運動そのものは良いものです。レスター・ブレロー教授の調査で「運動習慣があるほど鬱になりにくい」と判明しています。ただ運動は極め出すと限度がありません。さらに鬱の改善効果は「運動量や強度に無関係」とい調査報告もあります。

どんな物事や人生も無理なく長く続けていくことこそが最重要です。

福田

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第555回 東名高速道路全通記念日

2025年05月25日

5月26日は「東名高速道路全通記念日」です。
1969年(昭和44年)神奈川県足柄上郡大井町の大井松田ICから静岡県御殿場市の御殿場ICが開通し、東京から愛知県小牧市まで346kmにおよぶ東名高速道路(東名高速)が全線開通した日です。
1965年(昭和40年)先に全線開通した名神高速道路(中央自動車道西宮線の一部)と共に、東海道ベルト地帯の輸送の大動脈となっているため、沿線地域の開発の進展に大きな役割を果たしています。
貨物車が多く走行し、商業的利用が盛んです。
開通の時期が日本経済の高度成長期に一致したために、予想以上の交通量となり、長距離の貨物輸送に貢献することとなりました。
2010年度(平成22年)には平均して、1日約43万台の利用台数がありました。
東名高速の機能性
路面に水が溜まると、車が滑りやすく、また、前方を走る車の水しぶきにより視界が悪くなるため大変危険です。
そのため近年では、高速道路では水を通しやすく排水機能を持つ「高機能舗装」(透水性舗装)が採用されています。
高機能舗装には、高耐久性や騒音を低減する効果もあるようです。
そのため、交通渋滞や事故が多発していましたが、東名高速の開通により緩和される結果となりました。
ドライバーの中では
・カーブや急勾配が少ない設計
・車線の幅が広い
・キレイで充実度と満足度の高いSAやPA
など、満足感のある走行を可能にしていると評判も高いようです。
東名高速を整備したことによる経済波及効果は 50年間で約60兆円にもなるそうです。
実は最新の設計技術や建設技術が使用されていて、ドライバーが快適に走行できるようにさまざまな工夫がなされているようです。
外山

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第554回 ビジネス書で鬱になった話

2025年05月18日

食品会社で働くある女性がいました。彼女は昔から上昇志向が強く学生時代から起業を考えていました。そんな彼女の大好きな時間は「読書」でした。特に一番好きなのが「ビジネス書」で、時間さえあればビジネス書を買い毎日のように読んでいました。一日に必ず一冊、多いときは三冊以上読み、年間で数百~千冊ほど読んでいました。彼女にとってビジネス書を読むときは何事にも代えがたい至福の時間でした。

特に成功者の金言に触れる事で自分も彼らのようになるという気持ちになり現実を忘れることができました。

そこまで思っているなら早く起業すれば良いのではと思うかもしれませんが、知識を入れれば入れるほど自分は知識不足だからもっと勉強しないといけないと思いさらに起業できなくなっていきました。さらにビジネス書を読めば読むほど矛盾に悩むことになりました。

例えばコミュニケーションが大切だと書かれているものもあれば、人の言うことを聞くなと書かれたものがありました。確かにコミュニケーション能力は大切です。とはいえ人の話を聞かず自分の思った方向に進み続ける行動力も重要ですからどちらも真実ではあります。

何にせよビジネス書を読めば読むほどかえって混乱し自信を失ってしまったのです。

結果的に色々疲れてしまい鬱になってしまいました。そして心療内科での鬱の治療を開始し、治療の他にビジネス書から離れることで気持ちも改善していきました。

こうなるとビジネス書を読むことはダメなのかと思うかもしれませんがそういうわけではありません。

例えばビル・ゲイツやウォーレン・バフェットはある大学でのトークセッションで欲しいスキルを聞かれた際に「本を読む能力」を望んでいます。カナダの調査では本を読む人の方が年収が高くなると言う結果も出ています。知識は何よりも重要で本を読むことでそのものは人生を豊にします。では今回の女性は鬱になったかというとインプットによりすぎてしまった事が原因かもしれません。インプットばかりでアウトプットをしなかったために苦しんだのかもしれません。そもそも大半のビジネス書には知識よりも行動が大切と書いてあったりします。

よってオススメなのは「書く」ことです。例えば起業したいならそれについて具体的に書いてみることです。気持ちを発散することでラクになります。また起業に向けて一歩でも進むことで少しずつ前向きになれるはずです。

人間はインプットばかりでは疲れてしまいます。どんな形であってもアウトプットすることが大切です。

福田

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第553回 一笑千山青

2025年05月07日

一笑千山青(いっしょうすればせんざんあおし)とは

一回笑ってしまえば千の山が青く見える。つまり、心が晴れれば、どんな景色も美しく感じられるという意味の禅語です。

困難な時に遭遇した時、「こんなことが起きたらどうしよう」と起きてもいないことで悩んでしまったり、すでに終わったことに対して「こうすればよかった」と後悔が続くことで気持ちがナーバスになっていきます。

 

焦りや不安や後悔は考え方や視野を狭めてしまう原因になりかねないのです。

そんな時こそ「大丈夫。何とかなる。」と笑ってみれば、今まで抱えていたネガティブな思考は吹き飛び、思考や視野も霧が晴れるようにすっきりしてくるものです。

 

藤浪

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第552回 缶ジュース発売記念日

2025年04月27日

1954(昭和29)年4月28日、明治製菓から日本で初めての缶ジュース「明治天然オレンジジュース」が販売されました。
当時はビンジュースが主流でしたが、ガラス製のビンだとオレンジのビタミンCが紫外線によって壊れるため、缶入りジュースが開発されました。果汁100%の味を生かすためにもビタミンCを保存する缶ジュース開発は必須だったのです。
発売当初のジュースは缶詰と同じで、缶切りがないと飲むことができませんでした。この後、1957年には缶の上部にオープナーが付いた「オープナー付缶ジュース」が発売され、手軽にジュースが飲めると評判になりました。
オープナーとは先のとがった小さな缶切りで、それで缶の上部に2カ所の穴を開けて飲むというもの。現在のようなタブが導入されたのは1965年からのことになります。
発売当初、缶ジュースの値段は40円で、現在の価格に換算すると約900円となり、高価なものでしたが人気商品となりました。
当時の「明治天然オレンジジュース」は、果汁50%で、内容量は「正味二〇〇瓦」と記載されていました。これは、現在でいう200グラムを意味しており、ビン詰めジュースと同量であることからも、消費者への親しみやすさが伺えます。
また、缶には「ビタミンC 50mg強化」と記載されており、健康志向の消費者に向けたアピールも見逃せません。ビタミンCが豊富であることを売りにしていた点は、現代の健康ブームを先取りしていたようにも感じられます。
「明治天然オレンジジュース」の成功を受けて、明治製菓からはアップルジュースやグレープジュース、パインジュース、フルーツジュース、トマトジュースといったさまざまな缶ジュースが発売されました。これにより、消費者は自分の好みに合わせて様々な味を選ぶことができるようになりました。
缶ジュースの多様化は、私たちのライフスタイルに大きな変化をもたらしました。ピクニックやスポーツ観戦などのアウトドア活動時にも、手軽に様々なジュースを楽しむことができるようになったのです。
外山

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第551回 ネット掲示板で鬱になった話

2025年04月20日

あるアイドルがいました。すごくメジャーではありませんでしたが、それなりに人気がありある程度ファンも多くいました。しかし、彼女にはある悩みがありました。ネットの匿名掲示板で悪口を言われていたのです。中には養護する人もいましたが、かえって悪口が激化していました。その掲示板はその日ごとに接続状況にたいしてIDが割り振られる掲示板でした。よって誰か特定の人物が中心に書き込んでいることが分かりました。

悪口について色々な人に相談をしても「気にすることはない」と言われ気持ちを理解してもらえませんでした。

ある日の書き込みには男と歩いていたとの書き込みがあり、実際彼女には恋人がおり事実の内容でした。そのことを彼氏に相談し、不安に思った彼女は彼氏の家に同棲することにしました。それから彼氏はとても優しくしてくれました。彼女が困るたびに助け、さらに親身にアドバイスをしてくれていました。

その後仕事に集中し新たな仕事も入り、少しずつ気持ちも楽になってきました。しかし休みの日が続いた時に、どうしても掲示板のことが気になってきました。そのため掲示板を見てしまいました。

すると以前より数は減っていましたが未だに書き込みはありました。彼女はカッとなって書き込みをしてしまいました。そのとき画面に表示された文字に彼女の背筋は凍り付きました。悪口を書いていたIDと同じIDが彼女の文章に書き込まれていたのです。

実際にここまでの展開でなくてもネットで誹謗中傷を受けてメンタルクリニックを訪れる人は非常に増えています。アイドルや芸能人に限らず誰でもSNSで何かを書いていただけで悪く言われることもあります。その結果、眠れなくなったり鬱になってしまったりもあります。

また今回の恋人の心理も複雑で「愛と憎しみは表裏一体」などと言いますが悪口を書きながら守る自分を演じることで彼女の気持ちをつかみたかったのかもしれません。

ネットの悪口が気になる場合は、心理学的には「他のことに集中する」事をオススメします。例えば仕事や勉強に集中したりすれば他のことは気になりづらくなります。逆に暇になると気になってしまうわけです。

社会科学者のアーサー・ブルックスは「ネットやSNSはジャンクフードと同じ」と述べています。なのでブルックスはネットの使用は30分までにすることを提唱しています。

他にも掲示板やSNSを見る回数を一日何回までと回数を決めることです。

ネットは便利ですが使い方によっては毒になります。なので上手くコントロールして使ってください。

福田

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第550回 マネキン記念日

2025年03月23日

3月24日はマネキン記念日です。
1928年(昭和3年)の3月24日、東京・上野公園で開かれた「大礼記念国産振興東京博覧会」で高島屋呉服店が日本初の「マネキンガール」を登場させたのです。マネキン人形と、本物の女性(マネキンガール)を起用。これが現代の「ファッションモデル」の起源とされています。
この博覧会は、昭和天皇の即位を祝うために開催されたもので、その約2ヵ月間の入場者数は約223万人でした。
「マネキン」は、フランス語で「モデル」を意味する「mannequin」(マヌカン)の英語読みに由来します。しかしフランス語の「マヌカン」では「客を招かない」ということで化粧品会社が、客を招く「招き猫」と、スペルの英語読みを合わせて造語したといわれています。
世界最古のマネキンは、エジプトの王墓から発掘された等身大の木彫りの人形(王の代わりに衣装の仮仕立てに用いたとされる)という説があります。
19世紀にはヨーロッパの都市部で、洋服や帽⼦を展⽰するためのワックス製の⼈形がポピュラーとなります。これらはリアルな顔や⼿⾜を持ち、店頭での商品展⽰に利⽤されました。産業⾰命による⽣産⼒の向上とともに、⼤量の服が⽣産されるようになり、その展⽰⽅法としてマネキンの需要が⾼まりました。
20世紀初頭、ワックスに代わって、パルプ(紙パルプ)を原料とした軽くて扱いやすいパピエ・マシェ製のマネキンが登場。⼤量⽣産が可能となり、多くの店舗で採⽤されるようになりました。
1950年代以降、プラスチックやガラス繊維強化プラスチック(FRP)製のマネキンが主流となりました。これにより、⼤量⽣産や多様なデザインが可能となりました。
1970年代〜1990年代のマネキンは⾮常にリアルで詳細な顔⽴ちやポーズを持つものが主流となりました。また、異なる⼈種や体型を反映したマネキンが⽣産されるようになり、多様性が尊重されるようになったのです。
2000年代に⼊り、顔の詳細が省略されたシンプルで抽象的なデザインのマネキンが主流と変化しました。リアルなものだと逆に苦手だという声もあったのかもしれません。
近年では、3Dプリンティング技術の発展により、オーダーメイドのマネキンや特別なポーズ・デザインのマネキンが⼿軽に作成できるようになります。また、環境問題への認識の⾼まりとともに、再利⽤可能な素材やエコフレンドリーな製法を取り⼊れたマネキンが増加しているそうです。
最近では、VRやARを使用して、仮想的なマネキンを展示する技術も出現。生体認識技術を利用して、実店舗において顧客の体型に合わせて仮想的に服を試着することが可能となりました。
このように、マネキンの進化は時代の技術や価値観、そしてファッションのトレンドと密接にリンクしてきました。
マネキンは、商品を魅力的に見せるためのツールです。ファッションやスタイルのトレンドを示し、私たちに新たなインスピレーションを与えてくれます。その存在は、広告や店頭ディスプレイにおいて重要な役割を果たしています。
マネキンには、人間のような生命力はありませんが、その美しさと表現力は私たちを惹きつけます。服のドレープやポーズの表現、顔の表情など、マネキンは無言のままに私たちに商品の魅力を語りかけてきます。その美しい姿勢や誇らしげな態度は、人間の身体の美を象徴しています。マネキンは、まるで生きているかのように見えますが、その背後には職人の技術とデザイナーの創造力があらわれていますね。
外山

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過去の日記

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