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2023年04月02日
太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーや原子力発電など発電時に二酸化炭素を排出しないエネルギーとして、アンモニアが注目されています。
化石燃料の代替として水素を燃焼させてエネルギーを獲得しようとする考えが主流であったが、水素よりも保管や輸送が容易なアンモニアにも脚光を浴びています。
以前は脱炭素の切り札とされたのは燃やすと水になる水素であり燃料電池車が普及が進んでいるが、水素には保管や輸送に使うタンクを大気の数百倍の高圧にするか、零下253度の低温の状態にする必要があります。
そこに代わって注目されるのがアンモニアであり数気圧か零下33度で保管できるため、保管・輸送が水素と比べ容易で最終的な発電コストを下げられるとの事です。現在は補助電源として石炭や天然ガスをアンモニアが代替する期待がされています。
しかし、このアンモニアには製造時に大量のエネルギーを消費し二酸化炭素を排出してしまうという事です。
アンモニアの生成は化学産業の中でも最もエネルギーを消費する製造工程の1つとされる。その消費量は製造・運搬に投入したエネルギー量より、アンモニア発電で得られるエネルギー量は減る程のもの。そして製造時のCO2排出量も課題となっています。アンモニア製造のために化石燃料と高温で反応させて水素を得る必要があり副産物としてCO2が多く発生する。
また反応には800度以上の高温状態が必要となり、この熱源の為にも化石燃料も使う。得た水素と窒素を合成してアンモニアをつくる反応も高温高圧状態が必要との事。
製造時のCO2排出量の解決策として「グリーンアンモニア」があります。再生可能エネルギーから水素を作り、そこから製造することで二酸化炭素(CO2)の排出量が少なく、発電用として将来有望視されていますが現状の製造コストよりの約2〜4倍高いのが難点となっています。
発電コストは水素より安いが、製造コスト・CO2排出量が高いアンモニアですが、様々な企業がこの課題を克服するために研究が進んでいます。
今後は水素かアンモニアかどちらのエネルギーがより低コストで環境にやさしいのか脱炭素において注目されていくと思います。
藤浪