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2024年09月14日
今の着物は、昔からの絞りや古典柄だけでなく、フリル、刺繍など、洋風な要素も取り入れられています。
家族が大学卒業を控え、袴選びに同行した際に見かけたのは、紐の裏側にレースがついていて、結び方によっては表の袴の生地も、裏のレースも見せることができる袴でした。
こちらのレースが「七宝柄」になっており、古典的な柄を今どきのおしゃれな様式で取り入れているところに感心しました。
この「七宝柄」、丸くて可愛いとしか思っていなかったのですが、たくさんの意味が込められているそうです。
名前の「七宝」は仏教の経典に出てくる7つの宝(金、銀、瑠璃、瑪瑙など)が由来となっているそうです。柄の丸さを石に見立ててそう呼ばれているのかとも思ったのですが、柄にはまた別の意味が込められているといいます。
円形が連鎖している柄は、調和や円満、人の縁を表しています。特に人との縁は前述の七宝と同等の価値があることを、この柄で示しているのです。
卒業式という旅立ちの節目に、大学生活で結んだ縁がこれからも続くよう願いが込められた、素敵な袴でございました。
皆さんも節目の時、願掛けを込めた柄を身につけてみるのはいかがでしょうか。
藤浪