https://www.fuji-advance.co.jp
〒470-1144 愛知県豊明市阿野町稲葉74-46
2016年05月15日
生涯学習にとって、図書館は欠かせない施設です。美術館や博物館も学習の場として活用できますが、やはり図書館が一番身近な学習施設になるのではないでしょうか。
図書館では、本の貸し借りが主な業務になります。そして、その業務を遂行するに当たって、「司書」という人がとても重要な人物になってきます。
学校や、公共の図書館には、必ず「司書」がいます。この人に聞けば、探している本が図書館のどこにあるのかすぐに分かります。「司書」は国家試験がある専門職ですが、図書館に就職する時必ずしも資格が必要なわけではありません。資格がなくても就職できるので、図書館に勤務している人を総称して「司書」と呼ぶ場合もあるそうです。
この「司書」になるためには毎年7~9月にかけて全国14大学程度で実施される司書講習を修了するほか、大学・短大で司書資格取得に必要な単位を履修するなどして取得します。
その学習内容に「生涯学習」の内容が関わってきます。図書館を利用する人を「学習者」として捉え、司書はその人たちに情報を提供する。しかし近年では情報のデータ化が普及したおかげで、パソコンに書名や作者を入力すれば簡単に検索できるようになりました。また、図書館同士のネットワークも拡大され、その図書館にない本を、他の図書館から取り寄せたり、データを閲覧出来たりするようになりました。
利用者が「学習者」として図書館を利用する目的は様々ですが、一番は彼らの為に資料を買い集め、情報を提供してあげることです。また、司書は「学習者」が探し求めている情報を整理して、その人に合った資料を提供しなければいけません。「調べたい項目は決まっているが、何から探していいのか分からない」、「一つの分野についてより深い情報が欲しい」等、利用者の考えていることは一概ではありません。だから司書は全ての分野について精通していなければならないし、知識を蓄えておかなければならないのです。
司書の仕事はこれら以外にもまだまだありますが、司書にとって「生涯学習論」は「図書館学」と次に大切な事柄になってきます。それは、「生涯学習者」一人一人の要望に応え、図書館を生涯学習施設として地域に根差していく役割の一端を担っているからです。ただカウンターでじっとしているだけではないということです。裏で図書館資料の選択、発注及び受け入れから、分類、目録作成、貸出業務を行っているのです。このような所は、博物館にいる「学芸員」と似通っている所があります。
図書館は本の貸し借りだけを行っている訳ではありません。読書会や、展示会等を行っている図書館も多いと思います。このような活動でも、「生涯学習」として活用はできますし、気になったことはすぐ調べることができます。情報発信の場として、図書館はこれからもデジタル化、データ化を得て拡大していくと思われます。そのとき、利用者の相談や、アドバイスをするのは、機械ではできません。同じ人でなければせきないのです。その為にも、「司書」という職業は図書館にいるのです。
岡田