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第168回 「かわいい子には旅をさせろ」を意識的にできるか

2017年05月26日

「可愛い子には旅をさせよ」とは、我が子が可愛いなら、親の元に置いて甘やかすことをせず、世の中の辛さや苦しみを経験させたほうがよいということ。類義に「獅子の子落とし」=「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」というものがある。わが子に厳しい試練を与え、その器量を試すことで一人前に育てることができるというたとえである。
昭和20~30年代生まれの人々は案外このようにして育てられた。育てている親世代が戦前・戦中生まれの者だったから、それはそれは厳しく育てた。
しかしその子供たちは生まれながらにしてデフレ時代で育ってきているので、なかなか夢のために努力するとか、寝る間を惜しんで働くという気持ちがなかなか起きてこない。生まれ育った環境が違うためである。
2030年には新築は55万個まで落ち込むという予測がある。最近100万個を切ると大騒ぎになったものだが、それの半分までに落ち込む。つまり今からの若者は持ち家を欲しないという表れである。
ではリフォームはというと戦後昭和40年代に持ち家ブームでずいぶん家が建ったのだが、その家も今は1回目のリフォームを迎えている。しかしその後の2回目のリフォームはされるかというと、2回目はないであろう。
現在中古の家が2000万個に膨れ上がったとニュースになっている。リフォームというお仕事も減りつつある表れであろう。
今後は建築業界はどのように展開していくのであろうか。
現代の中学では高校入試の面接訓練で自分を偽って高校の先生にいかに自分を立派に見せるかという指導をしているということである。とにかくこの時は「こういう夢があります。こういう目標を持って頑張っています」としっかり語る。まるで哲学者のように。しかし現実に社会で働き始めると哲学者はどこかにいってしまうのである。
自分をかざることよりも、厳しい試練にむかっていくことを、覚えてもらいたいものである。

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