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第187回 豊臣秀吉は千利休も殺した

2017年08月24日

豊臣秀吉がなくなる前に千利休を切腹させている。利休は武士ではないので切腹させる必要がないのだが、それをあえてさせまた本人もその通りに切腹している。

なぜ切腹させたか?いやなぜ逆鱗に触れたか?それは豊臣秀吉は派手好きだった。黄金の茶室。黄金の衣装。百姓の子供がのし上がった成り上がったと言われるのがいやだ。ということでとにかく派手にした。その派手さが権力の象徴であり、周りの大名もその力のすごさに魅了され従った。無言の圧力といってよかったのであろう。

しかし利休と1対1のお茶の席では狭い部屋で訳が分からん茶碗で自分よりはるかに格下の者の入れた好きでもないお茶を入れられたとき、深々とお辞儀をし、飲み終えた後にもまたそれなりに感謝の言葉を述べることが段々と苦痛になってきた。

さらに元をただせば織田信長の家臣時代、信長が利休にお茶を入れさせたとき、信長が「このサルにも入れてやってくれ」と言った。利休は「はて?サルにお茶の味が分かりましょうか?」と言ったらしいのだが、そのことをずっと忘れずに引っ張ってきたというのである

人間の執念・恨み・劣等感と言うものは人までも殺すかと、思わさせる出来事であった。 まさに平家物語の冒頭のごとくきらびやかなる桃山の時代=豊臣時代もその後まもなく1代限りで滅び、時代は徳川に移り変わっていくのであった。 人間はまず己の能力を知ることである。いつ知る力を持てるか?大体35歳位であろう。それまでは人間まだまだ子供。何もかも駄々こねる。自分が一番。かまってほしい。しかし周りをかまって面倒を見る力はない。籠の鳥の中でやたらに泣き騒ぐ九官鳥のようなのである。青春からの20年間は真に矛盾した時代なのである。それを40代以降の先輩は理解して上げる度量も必要なのである。

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