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2022年02月20日
1995年にロビン・マッケンジーという理学療法士がいました。彼は腰痛の患者の治療をしていた際、全く改善することがない人がいました。他の仕事があり、その患者に待っていてもらった時がありました。するとその患者は腰をそらす態勢で待っていました。当時は腰をそらすことは腰痛を悪化させる最大のタブーだと言われていました。マッケンジーは慌てて止めましたが、その患者はすごく調子良く振る舞ったのと、さらにその後も長期的な改善が続きました。ここからマッケンジーは「腰をそらしたらダメ」というのは間違いで、患者にあわせて調子が良くなる方に体を動かすべきだと考え、マッケンジー法という治療法を生み出しました。
腰痛の最大の原因は、背骨の歪みによって背骨を走る神経を圧迫することです。ここで、背骨の歪み方は人によって違います。よって効く体操も人によって違います。
具体的には、まず腰痛全体の60%がこのタイプだと言われる後屈改善タイプ
このタイプの傾向としては、座ったり・しゃがんだりすると痛みが強まる、立っていると痛みが軽くなる、うつ伏せで楽になると言われています。
このタイプの人は後屈運動(腰をそらす体操)をするのをオススメします。立っている時なら足を肩幅に開き腰の後ろごとお尻の上部に手を当てて体の力を抜いてゆっくり息を吐きながら後ろにそらしてください。寝ている態勢なら、腕で体を起こして同じく息を吐きながら腰を落としてください。これを10回ほど行ってください。その上で腰が楽になるなら後屈改善タイプの可能性が高いことになります。その場合は、今の体操を1日10回×3セット以上やってください。
もし、上記で痛みが変化しない、悪化するなら別のタイプが考えられます。
二つ目は、前屈改善タイプです。これは腰痛の25%を占めると言われています。
このタイプの傾向は、座ったり・しゃがんだりすると痛みが弱まる、立っていると痛みが強くなる、仰向けで楽になると言われています。
このタイプの人には前屈運動(腰を曲げる体操)をするのをオススメします。立っているなら足を肩幅まで開き壁にお尻をつけて立ち、お尻を離さないように意識しながら息を吐きながら自然におヘソを見るように体を前に曲げてください。椅子に座ったまま足首を持って息を吐きながら前に倒してください。これも10回ほど行ってください。これで楽になるなら、前屈改善タイプだと考えられるので1日10回×3セット以上を行ってください。
この二つでダメなら、側方改善タイプの可能性があります。この場合は壁の横に立ち、腰だけを近づける。うつ伏せに寝て腰を左右にずらす運動をしてみてください。ただほとんどの腰痛は前後の姿勢の悪さが原因なので、後屈改善タイプか前屈改善タイプを最優先で試して見てください。
ただ、マッケンジー法は、本来は理学療養法士や医師の指導のもとで行う治療法なので、本格的に行いたいなら整形外科に行くことをオススメします。
福田