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第484回 ニーチェの思想

2022年12月18日

ドイツの哲学者ニーチェは「超人」「力への意志」「神は死んだ」などのフレーズを提唱した哲学者です。

ニーチェはなぜ神は死んだと強調したのか、それは今の我々の価値観がひっくり返えされているからです。

例えば、「お金を稼ぐ人」と言えばどんなイメージをしますか?有能だけどなんだか少しイヤな印象がある。守銭奴とかのイメージを持ちませんか。

「権力者」にはどんなイメージを持ちますか?余り良いイメージを持てなかったりしませんか。「頭がいい人」「筋力が強い人」「モテる人」のイメージは?と言われれば、良くないイメージを持つ人も多いのではありませんか。

さらに見た目に優れ・知能も高く・体力もアリ・稼ぎの多い「A」と見た目・知能・体力・稼ぎもそこそこの「B」というAとBの二人では良いイメージを持つのはどちらですか?多くの人はBに良いイメージを持つと思います。これはAには能力が高いから内面に問題があるんじゃないかと思うからです。

しかし、実際はその人の能力と内面は無関係です。

次に商品を例にすると、デザイン・性能が良く・電池の持ちが良い・毎月1万円キャッシュバックされるAの商品とデザイン・性能・電池の持ちがそこそこで毎月10円のキャッシュバックされるBの商品ではどっちが良いイメージを持ちますか?Aの方に良いイメージを持ちませんか。

人間では性能が良い方に良いイメージを持たないのに商品では性能が良い方に良いイメージを持つのでしょう。このように人間について能力とイメージは比例せず、価値観が逆転しているとニーチェは述べたのです。

ニーチェの考えでは古来の人間の「良い・悪い」は「良悪」であり能力の高さが評価されていたが、現代の「良い・悪い」は「善悪」であるとしています。能力よりも他人にキズをつけない善人さこそ求められるようになっているからです。

このようになった理由はルサンチマンにあるとニーチェは提唱しました。ルサンチマンとは弱い人間・強い人間に対して抱く恨みのことを指します。例えば、有名人が失言や差別的な発言をすれば叩かれ活動が困難になるような、弱者という王様の機嫌を損ねたら死刑になるような社会になっているのです。このルサンチマンが強くなりすぎたせいで我々の意識は能力が高い=良くない面があるはずだと思われるようになっているのです。

福田

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