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第539回 ハイビジョンの日

2024年11月24日

11月25日の「ハイビジョンの日」は、ハイビジョンテレビの走査線の数が1125本であることが由来となっています。「ハイビジョンの日」は郵政省(現在の総務省)とNHKによって制定された記念日となります。
実は9月16日も「ハイビジョンの日」となっていてハイビジョン放送の画面の縦横の比率が9:16であることが由来となっています。こちらは通商産業省(現在の経済産業省)によって制定された記念日となります。
もともと「ハイビジョン」という言葉は 「HDTV(high definition television)」という言葉の略で、 NHKが開発した放送規格のことを指していました。そのため、世界的には「ハイビジョン」という言葉はあまり使われず、専ら正式名称の「HDTV」という言葉が用いられます。
このハイビジョン放送が試験的に始まったのは1898年のことで、当初は放送局がNHKのみで、1日に5時間しか放送されていませんでした。それでも、当時のカラーテレビの形状と比べるとわかるように、人の視野に合わせたアスペクト比9:16のハイビジョンは画面も大きく見え、進歩的な印象を与えました。
この時の放送方式は現在でいうところの「アナログハイビジョン」というものでした。
その後、2000年になると民放も含めて衛星放送でハイビジョン放送が正式に始まることとなります。
2003年になると前述のアナログハイビジョンから一転して放送データを0と1のデジタル信号に変換して送り出す「デジタルハイビジョン」の放送が開始されます。
知っての通り、このデジタルハイビジョンは瞬く間に広まり、2011年の7月にはアナログ放送からの完全移行が果たされるのですが、この理由として大きいのが「電波の有効利用」です。
実は、通信に使用できる周波数というのは限られた一部なのですが、特にアナログハイビジョン放送は近い周波数で放送されたもの同士が混線しやすいため、周波数を変えるための中継局を大量に作っていました。そして、その結果たくさんの周波数が使用されました。
奇しくも当時は携帯電話が爆発的な普及を見せ始めた時期であり、使用可能な電波を増やすためにこのような移行がなされたというわけです。
現在では全てのテレビモニターが薄型になり、ハイビジョンではなく、ウルトラハイビジョンの4Kが当たり前となり、8K放送もすでに始まっています。
8Kの高精細の迫力ある映像は、スポーツ観戦や、ゲームなどには本当に最適だと思います。
外山

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