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第103回 3つの妄想とうつの危険信号

2016年08月21日

うつ病と言われればどのような症状を想像しますか。気分が落ち込む、体の重さやつらさなどがよく言われると思います。しかし、うつ病には仮面うつ病と言われるものがあります。仮面うつ病とはうつが体の症状として表れるもので頭痛・肩こり・胃痛・不快感などが表れた場合に内科の病気ではと思って内科を診断してしまい原因がわからず本当はうつ病なのに別の症状が出てわかりにくくなってしまった状態のことを指します。

他にもうつ病の特徴的な症状としては3つの妄想を起こすことが多いといわれています。1つ目は心気妄想です。心気妄想とは、自分は病気ではないのかと強く思い込むことを指します。この妄想になってしまうと病院での診察など決定的な証拠を提示されても納得しない点があります。例としては、検査結果で陰性だと言われても「検査だけでは陰性になる特別なタイプの病気なんだ」というような妄想をしてしまいます。

2つ目は罪業妄想です。罪業妄想とは自分は罪深い存在だと思い込んでしますことを指します。罪業妄想になると「10年前に勤務先のペンを持ち帰ってしまったから逮捕される」というような小さいレベルのことでも重大犯罪のように感じてしまいます。

3つ目は貧困妄想です。貧困妄想とは自分は貧困ではないかと強く思い込んでしまうことを指します。この妄想になるとたとえ500万円以上を持っていても自分は貧困だと思ってしまうことがあるそうです。

もちろんこの3つの妄想まで行ったら重度のうつ病になっていることになります。もちろんそこまでいかなくても軽いうつ病でもこの3つの妄想と近い思考をしてしまうことがあります。なので、そのような思考をしている人がいたら少しだけ注意をしてあげた方がいいのかもしれません。

貧困妄想について別の面からみてみると、人間は「落差にこそ強く反応する」と言われているそうです。例えば年収200万の人が、年収500万に上がったらうれしいと思い、年収1000万の人が、年収500万円になったらショックを受けると思います。それこそ「もう今までの生活ができない。貧乏だ」と思ってしまうこともあると思います。人間の感じ方は、絶対基準ではなく、「変化」ということになります。なので自分が想像していた成果よりも下の結果だった場合、周りの人からは絶対的に高い成功を得ていたとしても本人にとっては不幸に感じてしまいます。周りからすれば「妄想」でも、本人にとっては「絶対的な現実」となります。そもそも現代の生活を原始時代の人が見れば、水が蛇口をひねれば出る、お湯が出る、基本的に食に困ることもなく、おいしいものがたくさんあるなど原始時代の人にとっては夢のような生活になりますが、現代の人からしたら蛇口をひねれば水が出るから幸せだと思う人はいないと思います。なので、幸せとは絶対値ではなく変化量によって決まると言えるかもしれません。

福田

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