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2016年09月26日
第123回でネット口論が過激になりやすい理由は相手が見えないこと、悪意が伝染することメラビアンの法則の3つあることを説明しました。今回は口論になった際の対処法について話していきます。もしあなたが口論を止めたいと思うなら相手にお礼を言うことが有効です。第123回でオランダのアムステルダム大学のスカイラー・ホークが行った実験において片方が不快な表情をして接すれば相手も不快な感情になり、この不快感が自分と相手の間で連鎖して無限にヒートアップするというように悪意は伝染すると言いました。この実験の結果は悪意だけが伝染するのではなくプラスの感情も伝染することが判明しています。つまり相手が不快な表情で接してきたときに自分はプラスな感情を相手に伝えれば、相手はそれ以上不快な感情が伝染することがなくなるので怒りづらくなります。また怒っている人にお礼を言うことは、相手を怒りづらくするだけではなく自分自身が相手の批判や否定に対してプラスに考えることができるようになります。実際にカナダのローラ・ルーチーズは「イヤなことがあってもいい方向に解釈できる人ほど人に好かれる」と述べています。いい方向というのは、今回のネット口論の場合では「自分をよくするために行ってくれている」「私の糧にしてくれるための発言だったんだ」というように自分に言い聞かせることを指します。そうすることで自分自身の気持ちを明るくできますし、暗い雰囲気や不快な感情が出ている人よりも明るい気持ちでいられるので周りからも好かれるようになります。
もちろん必ずしもすべての場合でお礼が言えるわけではないので、お礼を言うのが大変な場合は相手を無視するのでも構いません。人間にとって「反応がない」というのは最大の罰に当たるので、それ以上言いづらくなるからです。今回のケースであるネットやSNSで無視をするのが難しいと思うなら、相手のSNSなどを覗いてみるといいかもしれません。たいてい悪口を言う人は他の人に対しても悪口などを言っているので関わり合わないようにしようと自然と思えるようになると思います。
アムステルダム大学のマーク・ハーディングは「心の安定のためには苦手な人がいるグループに近づかないことだ」と断言しています。無理をしてまで悪く言う人と一緒にいればストレスが溜まるだけなので、最初からスルーしてしまい仲がいい人とだけと付き合えば精神衛生上はずっといいですし、そもそも悪く言う人自体も反対意見に対して耳を貸さないことの方が多いので初めから関わらない方がいいということになります。
もしあなたがネット以外でもいいので口論になるようなことがあったら、相手に自分の不快な感情をぶつけるのではなく、相手の意見をプラスに考えてお礼を言ってみるといいかもしれません。相手のことを悪く言うばかりの人があなたの周りにいるのなら思い切って無視をしてみたり、関わり自体を断つことも大切だと思います。そして、ネットやSNSは相手の一面しか見ることができないことを理解してあまり理想化しないようにすることが過激になりやすいネットやSNSでは必要になります。
福田