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2019年09月22日
仕事において「計画」はなぜ大事なのか。
答えは単純である。ほとんどの仕事には時間的制約があるからである。無尽蔵に試行錯誤はできない。いくら質が高い仕事でも、納期を守らなければ価値が失われる。多くの仕事にはそういった時間的制約が含まれる。
だからこそ「この時間までにこれを終わらせる」という計画性の有無が、その人の仕事の質やその人に対する信頼に直結する。計画性なく仕事をする人に大きな仕事は任せられない。あまりにも行き当たりばったり過ぎる人を見て、「この人は結果を出しそう」とはなかなか思えないだろう。
また、仕事には時間的制約があるからこそ、計画通り進まなくなった際に、周囲との調整や交渉が必要になる。
しかし計画も立てず、行き当たりばったりで仕事をする人は、調整や交渉のタイミングが読めない。結局追い込まれる。
しばしば「計画を立てても変わるから意味がない」という人がいる。しかし、「計画を立てなさい」という話は「決めた計画通りに動きなさい」という話とイコールではない。仕事には必ず不確実性が存在する。計画通りに終わらないこと、計画していなかった予期せぬ事態が発生することは日常茶飯事である。そもそも、計画通りに進むことなんて稀だ。
しかし、そんな風に計画通りにいかないことがあっても、事前に計画を立てていれば、その遅延が全体にどのくらい影響を与えるのか、どの作業が押し出されるのか、提出までに間に合うのか、間に合わないのならどのタイミングでスケジュールの再調整をかけるべきか、先手先手で動くことができる。
一方で計画をきちんと立てて仕事をしない人は、このペースのままで予定通り終わるのか、あるいはとても間に合わないペースで仕事をしてしまっているのか、どのタイミングで上長の確認を取るのが現実的か、それらが予測できない。結果、ギリギリになって慌てだす。
計画は、計画通り動くために立てるのではない。むしろ想定外のことが起きるときのために立てておくべきなのである。
計画を立てることに慣れていない人は、最初のうちはできるだけ細かく分解して計画を立てるのがいい。
いずれにしろ、計画を立てて仕事をするということを習慣化していかなければ、時間をコントロールした仕事の仕方は身に付かない。
もし、自分には計画を立てる習慣がない、完了の予想がいつも大きく外れてしまう、ついダラダラと時間を浪費してしまう、ギリギリになって慌ててばかりいる、スケジュール調整のタイミングを見失い追い込まれてしまう、というのであれば、上記のように細かく時間とタスクを区切って仕事をしていくといいのではないか。
これを2年続けるだけで、仕事における時間の使い方が随分とうまくなるはずである。
本田
2019年09月15日
古のいわゆる善く戦う者は、勝ち易きに勝つ者なり。
ゆえに善く戦う者の勝つや、智名もなく、勇功もなし。ゆえにその戦い勝ちて違わず。違わざる者は、その措くところ必ず勝つ。すでに敗るる者に勝てばなり。ゆえに善く戦う者は不敗の地に立ち、しかして敵の敗を失わざるなり。このゆえに勝兵はまず勝ちてしかるのちに戦いを求め、敗兵はまず戦いてしかるのちに勝ちを求む。
昔のいわゆる戦上手と呼ばれた人は、勝ちやすい状況で勝つべくして勝ったのである。
戦上手の人は勝利しても、智謀も評価されず武勇も評価されない。勝つべくして勝っているだけである。勝ちが確実な者は、すでに敗れる定めの敵に勝っているのである。だから、戦上手は、絶対負けない条件を整えた上で敵のスキを逃すことがないのだ。そのため、勝利する軍隊は戦う前にまず勝つための条件を整えてから戦いをはじめるが、負ける軍隊は戦いを始めてから何とか勝とうとするのである。
古来より数多くの戦いがありましたが、分析してみると、弱者が強者を倒したケースは非常に稀です。孫子も勝って当たり前の状況を作り出すのが、優秀な兵法家と考えていました。
孫子は「善く戦う者は、勝ち易きに勝つ者なり」の一説で、敵には決して負けない万全の態勢で戦いに臨み、かといって力押しをするのではなく、敵が焦って隙を見せた時に逃さず叩く。それこそが損害を最小限に抑えて勝つことで「戦上手と呼ばれる人は勝ちやすい状況で勝つべくして勝ってきた」と説いています。
印象に残るような戦いをする人が戦上手ではないということを、「印象に残るような仕事をする人が有能なビジネスマンではない」と読み替えると、現代のビジネスシーンでも通用するように思います。
9/16 新美
2019年09月08日
朝顔の花が開くのは、ほんの一時だけです。それ以外は、美しい花を開きません。
これは、人間が生きていく上でも、同じようなことが言えます。人生において、花開く時は、そんなに長くありません。ある期間、花を開くと、その後は枯れ行くのみです。
ほんの一時、美しく花開くために、とても長い時間を準備に費やします。
朝顔であれば、種から芽が出て、葉を広げ、つぼみができて、そうしてようやく花開く準備が整うのです。人間も同じです。花開く短い期間のために、その瞬間のために何十年と努力し、少しづつ成長していくのです。ですから、なかなか花開かないと嘆く必要はありません。みな、花咲く運命を持った種なのです。
もちろん、大きな花を咲かす種、小さな花を咲かす種、鮮やかな花を咲かす種、地味な花を咲かす種などいろいろあります。でも、いつかは花開くのです。
下積みが長くても、嘆かないようにしましょう。また、すでに花を咲かせた人は、永遠に花咲いた状態が続くと思わないようにしましょう。
いつかは、枯れて行くのです。
寺澤