ページの先頭へ

第465回 うま味調味料の日

2022年07月24日

グルタミン酸塩を主成分とする調味料製造法が特許化されたのが、1908年7月25日です。東京帝国大学の池田菊苗博士は、日本人が古くから料理に使っていた昆布だしのおいしさの正体が、グルタミン酸であることを発見し、その味を「旨味(うまみ)」と名付けました。そのグルタミン酸を主成分とした調味料の製造特許は「日本の10大発明」の一つになっています。1909年には最初の旨味調味料が市販され、現在では世界100カ国以上で使われています。その博士の特許取得日に因んで、7月25日が「旨味調味料の日」に制定されています。
「旨味(うまみ)」は、5つからなる基本の味の一つです。「旨味」物質は、昆布などに含まれるグルタミン酸、鰹節などに含まれるイノシン酸、干ししいたけに含まれるグアニル酸などが有名ですが、これらを組み合わせて使うと、相乗効果で「旨味」がさらにアップします。肉に多く含まれるイノシン酸とグルタミン酸を合わせると、7~8倍の旨味を感じると言われています。グルタミン酸を最も豊富に含む昆布と肉をあわせることで意図的に肉の旨味を増やすことができるのです。グルタミン酸はチーズ、醤油、味噌、白菜、トマト、アスパラ、ブロッコリー、玉ねぎにも含まれています。旨味物質は単独で使うより、アミノ酸であるグルタミン酸と、核酸系旨味物質であるイノシン酸(肉類・魚類・鰹節に多く含まれる)やグアニル酸(干ししいたけや乾燥ポルチーニに含まれる)を組み合わせることで、旨味が飛躍的に強くなることが知られており、それを「旨味の相乗効果」と呼びます。
例えば日本料理では昆布(グルタミン酸)と鰹節(イノシン酸)、西洋料理や中華料理では野菜類(グルタミン酸)と肉類(イノシン酸)を組み合わせて出汁をとり、古くから料理に利用されてきました。旨味の相乗効果が発見されたのは1960年のことですが、それよりもずっと前から世界各地で経験的に料理に活かされてきたのです。それからあまり知られていないかもしれませんが、赤ちゃんが生まれて初めて口にする「母乳」には、旨味成分であるグルタミン酸がたっぷり含まれています。赤ちゃんは苦味や酸味に顔をしかめますが、「旨味」を味わうと穏やかな表情になります。甘みや旨味を含んだ野菜スープなどでは、その心地よい味を好むことが知られています。グルタミン酸は私達の体の中でもつくられており、体の中には約2%の割合でグルタミン酸が含まれています。
私達と「旨味」の出会いは、とても自然な流れなのです。「旨味」は世界でも注目され、今では「UMAMI」は国際的な公式用語になっており、日本料理アカデミーが主催する「日本料理フェローシップ」には「世界のベストレストラン50」に名を連ねる名レストランのシェフなど、海外の一流シェフが多数参加、彼らを通じて世界に「旨味」の活用が広がっています。2013年12月4日に「和食:日本人の伝統的な食文化」が世界無形文化遺産に登録されました。和食が評価されたポイントのひとつが、四季折々の多様で新鮮な食材が用いられていることと、「だし」や味噌などの発酵技術で素材の味わいを引き出していること、また、一汁三菜の食事スタイルや、「だし」の「旨味」を上手に使った動物性油脂の少ない食生活が、栄養バランスがよく健康的だとして、世界から注目されています。
私たちが美味しくご飯を食べられるのも、うま味調味料が発明されたことが大きいのかもしれません。今日は、ご飯の美味しさに感謝してお料理をいただきましょう。
外山

記事を共有するShare on Facebook
Facebook
Tweet about this on Twitter
Twitter
Share on LinkedIn
Linkedin

第464回 音楽療法で心を癒やす

2022年07月17日

音楽で心を癒やす音楽療法で重要なのはリズムも音階も関係ないと言うことです。

実はリズムや音階が正確でなければダメだという考え方は西洋音楽に特有の発想なのです。そもそも日本古来の音楽はリズムや音階はそこまで重要視されていません。

もちろんどちらが良い・悪いというものではありません。現在は我々が聴く大半の音楽は西洋的なメロディで成立しています。なので、リズムや音階が正確でなければならないと思うかもしれませんが、音楽療法では日本古来の音楽のように自由に楽しめば良いのです。

日本人に特に有効な音楽療法には3つあります。

一つ目は物の音です。世の中にある色々な音を音楽のように味わいを持って楽しむことです。外に出れば風・車・人の話し声など多くの音があります。それら一つ一つ味わってみると心和らぐこともあるはずです。

二つ目はつくり歌です。これは自由に歌を作って歌うことです。もちろん一から歌を作るわけではなく、既存の曲の歌詞を変えるだけでも構いません。自分の好きな曲をポジティブなワードに変えて歌ってみれば気持ちを開きつつ、自己暗示をかけることができます。

三つ目は歌舞いです。文字通り歌って舞い踊ることです。ここでの踊りとは本格的な物でなくても構いません。極端に言えば盆踊りすら音楽療法になるということです。もちろん盆踊りにも振り付けはありますが、基本的には多くの人が緩く楽しんで踊っています。このように楽しんで体を動かすことが全て音楽療法になると言うことです。

より良い人生を送ろうと思えば思うほど完璧に物事をこなそうとしてしまいます。

しかし、人生も音楽も完璧でなくてもいいのです。

ただ今日をこの瞬間を思うがまま動き歌い楽しめるならそれだけで十分なのです。

 

福田

記事を共有するShare on Facebook
Facebook
Tweet about this on Twitter
Twitter
Share on LinkedIn
Linkedin

第463回 消費者物価指数とは

2022年07月10日

最近コロナやウクライナ情勢によって物の値段が上がるインフレが進んでいると聞きますが、その関連に消費者物価指数というワードをよく記事やニュースで聞きますが、何を指す用語なのか気なったので調べました。

消費者物価指数とは、消費者が購入するモノやサービスなどの物価の動きを把握するための統計指標で、総務省から毎月発表されています。指数は、全国と東京都区部の2種類あり、東京都区部は速報で集計され当月分が発表されます。全ての商品を総合した「総合指数」の他、価格変動の大きい生鮮食品を除いた500品目以上の値段を集計して算出されている「生鮮食品を除く総合指数」も発表されます。
消費者物価指数の変化をもって物価の変動を見ることができますので、消費者物価指数は、国民の生活水準を示す指標のひとつになっています。

また、国際労働機関(ILO)の基準にしたがって各国の統計部局が作成するため海外との比較もしやすいとのことです。統計としては1年前と比べた変化率にたいていは注目し、上昇が続いているならインフレ、低下基調ならデフレとなる。食料品などは家計への影響が大きいため、経済全体の動向をみるには、全体の総合指数にも目配りする必要がある。

物価は、国民のお金回りが良くなり、モノを買う人が多くなれば上昇し、逆にお金回りが悪くなり、モノを買う人が少なくなると下降する傾向にあります。
その物価の変動がわかる消費者物価指数は「経済の体温計」とも呼ばれていて、さまざまな国内の経済政策を決める上で、非常に重要な指数として使われています。

現在総務省からの最新版は5月分であり物価上昇率は前年同月比2.5%だった。資源高などで2カ月連続で2%を超えていた。消費者物価指数から物価の変動が見えることがよく分かりました。

また、海外の数値も同基準で作られていることから海外の指数も見てそこから日本がどのように推移していくのかも考えられるようにしていきたいと思いました。

藤浪

記事を共有するShare on Facebook
Facebook
Tweet about this on Twitter
Twitter
Share on LinkedIn
Linkedin

第462回 景品表示法とは?

2022年07月03日

私たちが購入している商品には様々な広告や商品表示があるが、その表示に一定の規制があるのはご存じでしょうか?

景品表示法は、商品やサービスの品質、内容、価格等を偽って表示を行うことを厳しく規制するとともに、過大な景品類の提供を防ぐために景品類の最高額を制限することなどにより、消費者のみなさんがより良い商品やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守ります。(消費者庁HP)

 

6月の中旬にスシロー在庫のない目玉商品のテレビCMなどを続けたとして景品表示法の違反に当たる「おとり広告」の措置命令を受けたとの事というのは記憶に新しいと思います。

この景表法はほかに2つあり、実際より優れた品質をうたう「優良誤認」と、価格を安く見せかけるなどの消費者に有利と偽る「有利誤認」には、売り上げの3%相当を納付させる課徴金制度が設けられております。

 

この話でほかに記憶にあるのが、クレベリンの件です。

パッケージに空間のウイルスや菌を除去する効果のあるような表示をしており、これが先ほどお話した実際より優れた商品をうたう優良誤認に当たるとして措置命令を受けています。

 

最近ではネット広告のステルスマーケティングに対しても規制の検討をしているとのことです。

ステルスマーケティング(ステマ)とは金銭など対価を受け取りながら、公平な口コミや専門家の意見などを装って宣伝する行為などの事。

企業が第三者になりすまして自社商品の口コミを書くパターンもあり、度々問題視されてき背景があります。

今回のことから我々消費者に対してだます、誤認させるような情報が一定数あるため情報を正しく読み取る、情報リテラシーを培っていかなければならないと感じました。

 

藤浪

記事を共有するShare on Facebook
Facebook
Tweet about this on Twitter
Twitter
Share on LinkedIn
Linkedin

過去の日記

TEL
0562-93-5561

株式会社 藤榮

〒470-1144
愛知県豊明市阿野町稲葉74-46

TEL:
0562-93-5561
FAX:
0562-93-0211

kitchen@fuji-advance.co.jp