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第537回 背骨の日

2024年05月26日

北海道札幌市の一般社団法人「背骨コンディショニング協会」が制定しました。
日付は背骨が主に腰椎5個、胸椎12個、頸椎7個から構成されており、それを並べた「5127」の「1」を「/」(スラッシュ)に見立てると「5/27」となることからです。
肩こり、腰痛、膝の痛み、内臓の不調など、さまざまな症状は背骨の歪みから発生することが多いそうです。これらの症状を背骨のコンディションを整えることで改善し、健康になってもらうことを目的としています。
背骨は、脊椎とも呼ばれ、背中の中央に走っている骨で、首からおしりまであります。
成人の場合、上から頸椎(7個)、胸椎(12個)、腰椎(5個)のほかに、おしりの骨である仙骨、尾骨(各1個)があり、全部で26個の骨から構成されています。
骨と骨は関節でつながっていて、その間にはクッションの役割をする軟骨の椎間板があります。
背骨は脳と体をつなぎ、体を動かすことを可能にする支柱や背骨を通る神経の保護など、体の中で重要な役割を担っています。
背骨は横から見るとS字状のカーブとなっています。このカーブによって、体をバランスよく支えたり、運動による衝撃や筋肉への負担を緩和したり、曲げ伸ばしやひねりの動作ができたりします。
現代社会では、長時間の座位やスマホの操作などで姿勢が悪くなり、背骨のS字カーブが崩れやすくなっています。そのため背骨に大きな負担がかかり、歪みが生じ、それが長期間続くとさまざまな症状を起こしてしまいます。

背骨の歪みの主な原因は、《悪い姿勢》 《ヒールの高い靴を履く》 《筋肉バランスの崩れ》
背骨の歪みが原因で起こる症状は、《肩こり・腰痛・手のしびれ》 《頭痛・眼精疲労》 《自律神経の乱れ》 《胃腸のはたらきの低下》
背骨の歪みを改善するには、日常的に正しい姿勢を保つことはもちろん、ストレッチをすることが効果的です。ストレッチをするときは腹回りの筋肉を刺激することや緊張をほぐすことを意識しましょう。ポイントは無理な力を入れずに、ゆっくりと呼吸をしながら行うことです。
背骨の歪みはさまざまな要因によって引き起こされ、その症状も多岐にわたるため、放置すると自律神経の乱れや内臓の機能に影響を及ぼしてしまうことがあるそうなので、姿勢に気をつけてストレッチをしていこうと思います。
外山

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第536回 マイナーな薬物

2024年05月19日

大麻など以外にも多くの薬物が存在します。

まずは有機溶剤です。「シンナー」などと呼ばれたりします。そもそもシンナーは「thin(薄い)+er」で薄めるものという意味です。接着剤や塗料を薄める液体として使われています。化粧剤やマニキュアやヘアスプレーとしても使われたりします。

トルエンという化学物質が使われているので、多量に吸うことで頭がボーッっとしてクラクラします。これは1960年代に少年少女を中心に流行し、ビニール袋などに詰めて吸われたりしていました。

袋詰めのアンパンを食べている姿に似ていることから「アンパン遊び」と呼ばれていました。もちろん目立つので液体を紙に含ませて吸ったりもしていました。シンナーは吸うと心地よい陶酔感が得られますが、使い続けると集中力や判断力の低下が起こりまた総じて無気力になっていきます。

流行した理由としてはどこでも買えると言うのが大きかったようです。しかし法律が厳しくなったのと不良文化の衰退と共に流行も廃れて患者数も減っていきました。

次はMDMAです。MDMAとは「メチレンジオキシメタンフェタミン」のことです。メタンフェタミンとは覚醒剤のことで、MDMAとは化学的に合成された覚醒剤に似た薬品のことを指します。実際、カラフルでコミカルな形状の錠剤として売られていることが多く、そのイメージの軽さもあってダンスクラブなどでよく利用されたりします。

効果は覚醒剤に近く服用から数時間は多幸感が続きますが、反動で不安・不眠・記憶障害などが見られます。加えて錠剤の雰囲気から分かるように危険な混ぜものの他に別の薬物なども混じっていることが多く非常に危険です。

一般的に性行為に関連して使われることが多いので「エクスタシー」と呼ばれることもあります。

次はLSDです。LSDとは「リゼルグ酸ジエチルアミド」のことを指しすごく歴史が古い薬物です。小麦やライ麦などに「麦角」というカビの一種がつくことがあり、これを食べると手足が壊死したりして死んでしまう事例があります。この麦角から合成されたのがLSDです。LSDは幻覚剤として有名です。

次は向精神薬です。向精神薬は精神科で出される睡眠薬や抗不安剤などの薬物全般です。これ処方された以上に飲んだり、または人から違法に譲り受けて飲み過ぎてしまうことがあるそうです。

大前提として精神科で処方される薬は用量を守っていれば安心して飲めるものです。ただ長期的な服用によって慣れが生じることがあり、規定量以上に飲んでしまい想像しない効果が出たり、また薬が手放せなくなる可能性もあります。

最後は「危険ドラッグ」です。以前は脱法ドラッグと呼ばれていました。ある薬物が違法指定されるたびに構造を少し変えて販売すると言うことが繰り返されてきたからです。構造が少し変わっても効果に大差はありません。最終的に法律が変わったことで沈静化が図られました。

福田

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第535回 脱構築 二項対立に縛られるな

2024年05月06日

脱構築と言うのはフランスの哲学者ジャックデリタが提唱した考え方で、簡単に言えば二項対立の構造を崩すという事です。

デリタによれば西洋哲学は善と悪、主観と客観、神と悪魔など優・劣の枠組みを前提として構築された論理展開であったが、脱構築ではそのような枠組みが持つ矛盾性を明らかにして、過去の枠組みから脱し、新たな枠組みへ構築を目指します。

例えば最近よく耳にする「多様性」という枠組みから考えると分かりやすいかもしれません。多様性が大事だと主張する人は、当然ながら画一主義や全体主義を批判します。すなわち、彼らは「多様性と画一性」及び「多様性と全体主義」という二項対立があり、対立されてるものはより劣ったものだという考えになります。

 

この例題に対して脱構築をすると「多様性が大切だ多様性を認めろ」という主張自体がそもそも画一的で全体主義的だという批判に成り立ちます。多様性が重要なのであれば、様々な考え方が認められるべきでありますが、その考え方であれば「画一性や全体主義主義は素晴らしい」という主張もまた認められるべきであります。

しかしそれを認めれば多様性は必ずしも重要ではないという事になり、元々の考えから矛盾して事になってしまします。

 

脱構築を批判の道具としてもっと使いやすくするのであれば、Aの考えとBの考えがあるとしてある人がAを主張し、この人を批判したいと思ったときにその人の枠組みに入って「AではなくBが良いと思う」と批判することは多くに人がやってしまいます。しかしもっと効果的なのは、「そもそもAかBかと考えるのがおかしい」と指摘することになります。向こうが提示してきた議題をそもそも破壊してしまうことになります。要するに「同じ土俵で戦わない」という事ですね。

 

捻くれた使い方をお伝えしてしましたが、二項対立というものは企業問題を解決するのに便利なもので例に挙げると「強みと弱み」、「チャンスとリスク」、「デザインとコスト」などになりますが、この二項対立を設定してしまったばかりにその思考の広がりに制約をかけてしまうこともあります。問題に対して行き詰ったら、その枠組みごとひっくり返してみる「脱構築」してみてはいかがでしょうか。

藤浪

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