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第541回 手伝いすぎると認知症は悪化する

2024年12月15日

認知症になるとできる行動とできない行動が生まれます。ここで介護者が良かれと思って全てを手伝ってしまうと認知症の方は他の行動もしなくなりさらに脳が衰えていきます。その結果本当に何もできなくなってしまうのです。

実際に筋肉を使わないと衰えていくことを「廃用性萎縮」と言いますが脳でも同じことが起こりえます。例えば、足を骨折して入院した人が治った際に歩くのが困難になるのもこれに当たり、脳でも同じ事が起こるのです。

特に人間は「誰かの役に立っている」というのは何よりの喜びを感じます。全てをやってもらうことでその喜びを失うことも認知症悪化の原因です。

もし認知症の家族の方がいる方は「サポートは最低限」にすることが大切です。

基本的には「明らかに困っている時だけ助ける」という形にしましょう。そうすれば他の機能は保たれ脳が刺激されます。また、相手がしたことに感謝を伝えれば、「必要とされている」と言う感情に繋がり前向きになれます。

ちなみに、この考え方は子育てにも当てはまります。子供は親のサポートがなければ生きていけません。しかし親が全てをやってしまえば子供の自立心が育たなくなってしまいます。

介護も子育ても大切なのは見守り、本当に危険なときや必要なときだけサポートしてあげるのが一番です。

そして重要なことは「頑張りすぎない」ことです。介護は長丁場なもの「完璧な育児」「完璧な介護」なんてものはありません。適度に力を抜いて「自分がいないときよりも少しだけでも楽になっていれば良い」くらいの緩さで手伝ってあげてください。

カバーができないほど生活が困難になった場合は病院の他、役所や支援センターなど公的サービスに相談しましょう。

大切なことは一人で抱え込まないで公的サービスなども活用して心に余裕を持つことから始めましょう。

 

福田

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第540回 聴雨寒更盡 開門落葉多

2024年12月06日

聴雨寒更盡(あめをきいてかんこうつく)開門落葉多(もんをひらけばらくようおおし)と読み、

屋根にあたる雨の音を聴いていると、寒さが一層増す夜を過ごしていましたが、翌朝、門を開いてみると、落ち葉が一面に落ちていました。という内容の禅語です。

 

昨晩、雨かと思っていた音は、実は葉の落ちる音だったということです。

このような叙景を禅では、現成(げんじょう)という言葉で表現されます。

現成とは、眼前に隠れることなく、ありのまま現れていること。 自然にできあがっていること。

つまり、自然の摂理が仏法そのものということです。

晩秋から初冬に茶掛け軸として掛けられるところもあるそうです。

 

禅語の多くは漢語で書かれており現代の我々では読むのは難しいですが、

時代が進みこれを元にした和歌が詠まれました。

 

「秋の夜に雨と聴こえて降りつるは風にみだるる紅葉なりけり」

『拾遺集』紀貫之

 

紀貫之が秋の夜に紅葉乱れ散る風情と、艶なる女の悶えを詠んだ歌と2つの意味があるとの事ですが、和歌ともなれば読むどころか詠むのも難しいです。

藤浪

 

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