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2022年06月13日
精神科における音楽療法とは、音楽を聴いたり演奏したりして気持ちを安らげる治療全般を指します。
実際は、音楽を聴いたり演奏したりすれば精神的な病気が治るのかと考えると思います。
音楽を聴けば気分が持ち上がったりするのは事実ですが、精神病が治るとまでは言えるものではありません。
特に音楽療法はそれ単独で保険診療として認められていません。理由として音楽は曲もジャンルも好みも広すぎるので治療行為として確立しづらいからかもしれません。
メインの治療の補助やデイケアなどの一部として取り入れられ一定の治療効果を上げているようです。例として患者にとって心地良い曲を聞きながらのリハビリでの成績が良くなったという結果もあります。
また聴くだけでなく歌ったり演奏したりするのにも重要な意味があります。特に気持ちを上げる効果は自分が歌ったり演奏したりした場合の方がより強くなるようです。
気持ちが軽く落ち込んだと時などは積極的に歌ったり、演奏してみるのも手です。
一番重要なのは音楽療法には、音楽に得意も苦手もないことです。
皆さんも自分が歌ったり演奏するとなると「音痴だから」「上手くできないから」なんて弱気な台詞が出る人が多いと思います。ですが音楽療法では、音程などに気を取られず自分が楽しみながら音楽に触れあうことが重要なので皆さんも気楽に考えて実戦してみて下さい。
福田
2022年06月06日
6/6の日経の一面に今期の冬の厳しさによっては全国で約110万世帯分の電気が全国で不足するという見通しが立てられた。
2023年1月の東京電力ホールディングス(HD)の予備率はマイナス0.6%となっており東電を含め7電力の予備率を3%にするには350万キロワットが必要で、試算では約110万世帯分にあたる。宮城県の世帯数を超える規模で計画停電などが起きかねないと記事には載っていた。
予備率について詳しく書かれた記事も載せられていたので参照すると、予備率とはピーク時の電力需要に対して供給力の余裕がどの程度あるかを示す割合であり、電力の安定供給には少なくとも3%、一般的には7~8%望ましいとのことだった。
現時点で1月までに再稼働を検討する火力は150万キロワット。経産省は残りを新設火力の試運転などで埋められるか検討するが「稼働が不安定で当てにできない」。仮にロシアからの液化天然ガス(LNG)の輸入が全て止まるとさらに400万キロワット強の火力が動かなくなるとの試算もある。
電力のひっ迫解消のための火力・原発再稼働や家庭に節電の呼びかけ等にしても対処療法にしかならないため、根本的な解決が求められると思いました。
藤浪
2022年05月30日
来日中のバイデン米大統領が23日、東京で新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の発足を表明しました。日米と韓国、インドなど計13カ国が創設メンバーになるとのことだった。
既に様々な枠組みがある中で今回の新たな枠組みはなぜ必要なのか、具体的にはどのような活動内容なのか調べてみました。
IPEFについて米国は4つの柱を掲げている。①貿易②供給網③インフラ・脱炭素④税・反汚職 となります。
バイデン大統領ががIPEFを立ち上げる最大の目的は、中国に対抗するため。大統領はこの枠組みはインド太平洋地域の国々の競争の推進力となると述べ、米国の同盟国である日本、韓国、オーストラリアが加わり、安全保障面だけではなく経済面でも中国に対峙する枠組みを作るとの事であった。
米国はもともとバイデン大統領の2代前のオバマ政権の時にTPPの設立に向けた議論を主導していた。しかし、後任のトランプ大統領は自国の産業を守ることに力を入れ、TPPから抜けた。バイデン政権でも復帰する動きは今のところない。
IPEFはTPPに戻れない中でアジアで経済の主導権を握りたい米国が苦肉の策として発足したと考える方が自然に見えると感じました。
藤浪
2022年05月22日
ラニーニャ現象をご存じでしょうか?あまり聞きなれない方も多いかもしれません。
ラニーニャ現象とは、東太平洋の赤道付近で海水温が低下する現象のことです。ラニーニャ現象が発生しているときには、東風が平常時よりも強くなり、西部に暖かい海水がより厚く蓄積する一方、東部では冷たい水の湧き上がるが平常時より強くなります。このため、太平洋赤道域の中部から東部では、海面水温が平常時よりも低くなっています。ラニーニャ現象発生時は、インドネシア近海やフィリピン周辺の海上では積乱雲がいっそ盛んに発生します。日本では冬にかけて続く可能性が高く、北陸地方の諸島は雨や雪が多い傾向にあります。ラニーニャ現象は、異常気象の原因となり地球規模での自然現象です。
ラニーニャ現象が夏にかけて続く可能性が高くなっています。ラニーニャ現象が発生しているときの日本の夏では、気温が高い傾向や沖縄・奄美で降水量が多い傾向があるなど、世界の天候に様々な影響を及ぼします。ラニーニャ現象は、当初の予想より長引く予想になっています。
気象庁が今月12日に発表した「エルニーニョ監視速報」によると、昨年秋からラニーニャ現象が続いており、今後、夏にかけてラニーニャ現象が続く可能性が高い(70%)と予想しています。
平均気温は平年並みか高い予想で、暑い夏が予想されます。大雨や猛暑に注意が必要な状況になる可能性があります。
ロシアのウクライナ侵攻で、世界のエネルギーや食糧が大きく影響を受けているだけに、私たちの生活にもこれまで以上に異常気象の影響が重くのしかかるのではないかと気に掛かります。
外山
2022年05月15日
コロナ禍で人間関係に大きなダメージが生じています。そこで改善のキーワードとして「ウイルス」を挙げさせてもらいます。これは4つの語呂合わせのことを指します。
まず「ウ」は嬉しさです。
人間関係を改善するために嬉しさを表現することです。オランダの心理学者アニーク・ヴルートが募金を頼む実験をした際、実験者が笑顔で頼んだ場合は相手も良く笑い承諾率も51%という結果になりました。実験者が無表情の場合は相手も無表情で承諾率も29%まで低下しました。
マスクをしているから意味がないのではと思うかもしれませんが、顔全体の表情筋が動くから笑っていることは伝わります。そして言葉でも嬉しいことを伝えることが重要です。
「イ」は良い点です。
相手に良い点を伝えることで、心理学者ジェニファー・ナックが小学生から中学生の子供を調べたところ、人気のある生徒ほど「相手の良いところを見つけるのが得意」だったそうです。尊敬できる相手ほど関係が続くのはもちろん、どんな相手でも常に良い点を見つけて褒め合えばより関係性をアップできます。
「ル」はルーズであることです。
関係性を良くするためにはルーズであることが大切だと言うことです。心理学者ジェネヴィーヴ・ボーチャードが446組の夫婦を対象に調査したところ神経質な夫婦ほど結婚生活上手くいかなかったと判明しました。これは神経質な人ほど相手の小さな行為が許せず喧嘩をしてしまうからだそうで、多少のことは気にしない良い意味でルーズであることが関係性を長続きさせます。
「ス」は好きです。
好きなことは積極的に語ることです。嫌いなものやイヤなことばかり話す人がいますが、それは相手に良い印象を与えませんし、何より自分自身の気分も落ちてしまいます。でも好きなことを語れば相手も嬉しくなるし、自分自身の気持ちも前向きになります。
人間関係改善のキーワードとして「ウイルス」を挙げましたが、まとめると「できる限り上機嫌でいろ」と言うことになります。コロラド州立大学のジェフリー・スナッドグラスの研究で、幸福を感じている人ほどストレスによる免疫低下に強いと判明しています。
ネガティブになる状況は数えればキリがありませんが、今日を楽しんでいくことが人間関係の改善そして健康のためにも大切になります。
福田
2022年05月09日
5/6の日経の記事にて3メガバンク、中途採用22年度8割増との記事を見ました
内容としては新卒採用は減少傾向にあり。直近のピークだった15年度は3メガバンク合計で新卒を5000人超採用していたが、21年度は1200人台に減少。22年度の採用計画は1100人となる。支店の統廃合や店舗事務の効率化を背景に3メガの総人員は減る方向にあるなか、中途を増やしてサービスのデジタル化などを強化するとの事であった。
メガバンクのみならず地方、信用金庫内においても窓口の自動化に伴い営業店人数を減らしていく動向がみられると思います。また今回の記事にあった業界のみならず、デジタルトランスフォーメーション(DX)や脱炭素の需要が加速し、各業界においては即戦力である中途採用を重視する傾向を強めているとの事。
テレワークの定着などもあり、業界全体において業務のDXは加速しており、必要なスキルが日々変化するデジタル職種では、新卒の育成よりも中途採用による即戦力の確保に目を向ける動きも広がっている。また若世代には転職をためらわない志向が強まっており、離職者を補充するため中途採用を強化している側面もある。
今後は業務のデジタル化に目を向けつつ、少人数で効率良く運転させるにはどうすればいいか自分自身の考えるいい機会になりました。
藤浪
2022年05月01日
前回刷り込みによる習慣が今の自分を作り上げているとお話しさせて頂いた上でこう考えた人もいるかもしれません。「今の自分をダメにしたのは親の習慣が悪かったからだ」または「上司が否定ばかりだから仕事がうまくいかないのだ」確かに、そのような環境にさらされている方もいますが大切なことは「刷り込みは自分自身にもできる」ということです。
もし自分変えたいと思うなら、環境や年齢は関係なく今からにでも新しい刷り込みを始めることが出来ます。
なにか1つやることを決めたらそれを常に意識して反復して自分の潜在意識に刷り込ませることで、違う習慣が身に付きます。過去の習慣が今の自分を作り上げているということは、今から始める習慣の積み重ねで未来の自分を作り上げることが出来るということです。
習慣を作り出す方法はシンプルであり、習慣とは言い換えれば自分で決めた自分との約束であり重要なことは自分で決めることだと著者は語っています。頭で何となくもっと頑張ろう、もっと努力しなくてはと考えているだけで、実際に何をするのかは決めていないことがほとんどです。そのため具体的な行動は何も変わらず、習慣も身につかないことになり、多くの人はこれを「習慣が続かない」と思っています。逆に考えれば、自分で決めさえすればどんな習慣も作り出せるということです。
自分自身も最近営業に配属されたことから新しい習慣を自分で2つほど取り入れました。入退室時には大きな声で挨拶すること、事前にお客様のデータを集めることです。慣れないことへの不安や失敗を恐れるあまりに萎縮してしまい、それがお客様への不信感につながる原因になりかねないのでそれを大きな声で挨拶することで、まず良い印象付けをします。またお客様ごとに直近の取引や昨対のデータをまとめることで、お客様との会話内容をどうするか考えるようにしています。事前に話す内容が決まっていれば不安感もなく話が出来ると考えています。これを続けることで習慣化させた実績を作り自信をつけていきたいと思います。
藤浪
2022年04月24日
「明鏡止水」という言葉を知っているでしょうか。剣道でも使われる言葉なので、凛々しい印象を受ける人もいるかもしれません。
「明鏡止水」の意味は、“よこしまな気持ちを持たない、澄み切って落ち着いた心”です。もともとは「明鏡」と「止水」に分かれた言葉でした。
「明鏡」の由来とされているのは、「荘子」の「徳充符篇」に書かれた寓話です。登場人物は、足を切られる刑を受けて片足を失っている「申徒嘉」と、宰相の「子産」です。2人は、同じ先生のもとで学んでいました。
ある日、子産が申徒嘉に、なぜ宰相である私を敬わないのかと、申徒嘉の態度を諫めようとしました。これに対して申徒嘉は、同じ先生のもとで学ぶものは対等だと伝え、以下のような話をしました。
「鏡はよく磨かれていれば塵や垢がつかないが、汚れていれば塵や垢がついて曇ってしまい、物事がはっきりと見えなくなる。立派な方と一緒に過ごしていれば、磨かれて過ちを犯さなくなる。」
つまり、片足を失っている申徒嘉への偏見や、自分が宰相であるという傲慢な気持ちを、鏡につく汚れや曇りに例えているのです。さらに、汚れや曇りのない鏡を表す「明鏡」は、偏見や傲慢な気持ちのない澄んだ心のことを指しています。
「止水」も「明鏡」と同じく「荘子」の「徳充符篇」に書かれた寓話です。孔子が弟子の常季と会話をしている様子が書かれています。
「王駘」という足を切られる刑を受けた者のところに、多くの弟子が学びに行っていました。このことを弟子の常季は不満に感じ、孔子になぜ博学でない王駘のところに弟子が集まるのかと尋ねました。
これに対して孔子は、「人は流れる水ではなく、止まった水を鏡として使う」ということを取り上げ、王駘は止まった水のように穏やかな心を持っているので、人が集まると話しました。この話から「止水」は、止まった水のように穏やかな心を指しています。
剣道の用語でも「明鏡止水」は使われています。曇りのない鏡のような心や、静かに止まっている水のような落ち着いた心で相手を見ると、相手の隙などが見えてくるという意味です。
何か落ち着きなくバタバタとしている時、ちょっと頭の中で「明鏡止水」と唱えて、静かな水をイメージするだけで、少し心が穏やかになっていけばいいなぁと思います。
外山
2022年04月17日
コロナウイルスには様々な症状があります。嗅覚や味覚の消失などがありますが、最も恐ろしいことは他にあると思われます。コロナウイルスの最大のダメージは人間関係だと考えられます。現在の感染予防はマスクの着用、ソーシャルディスタンス、イベントやパーティや飲み会の自粛、予防接種などの対策が行われています。
ですがこれは同時に人間関係を築くチャンスを奪い、その結果大きく3つの問題が生じました。
一つ目は出会いの激減です。新たな出会いも生まれにくくなるし友達や恋人関係の継続も厳しくなります。コロナの飛沫感染を恐れたらデートの一つも取ったってやりづらくなります。実際に令和2年での新規の妊娠届出数は平成31年(令和元年)に比べてずいぶんと落ち込んだ結果が出ています。
二つ目は孤独のストレスです。出会いが減り孤独になると心にも体にも悪影響があります。
アメリカ医師会の調査によるとコロナ禍によって男性の飲酒機会は14%・女性は17%増加したとの報告があります。さらに孤独になるほど飲酒量や喫煙量が増えて早死にするというデータもあります。
三つ目は親しい関係の悪化です。例としては、今まで外で仕事をしていた夫が突然リモートワークでいるようになった。その結果仲良くなる可能性もありますが、距離感が近くなりすぎて喧嘩や口論が増えることもあります。離婚件数はコロナ禍に入って減少傾向にありますが、これは結びつきが強くなったと言うよりも不安の方が強く、我慢していたと考えられます。実際に外出自粛にも関わらず離婚相談の件数は3割増し、電話相談なら5割増しになったそうです。つまり表だって離婚することはできなくても離婚したいと言うストレスはどんどん増えていると言うことです。
ここで「ヤマアラシのジレンマ」の心理学用語の話をします。あるところに寒くて震えていた二匹のヤマアラシがいました。温め合うために二匹は抱き合おうとします。でも針があるので近づきすぎれば痛くてしょうがない。だから寒くなく、痛くないちょうど良い距離を保つ必要がありました。これがヤマアラシのジレンマです。
人間関係もこれと同じです。関係が疎遠なのも寂しいですが、あまりに近すぎてしまうとそれはそれで喧嘩になったり、居心地の悪さに繋がってしまいます。
コロナ禍での生活は感染の恐れから人と人との距離感が難しくなっているので、ちょうど良い距離を保つことが重要になります。
福田
2022年04月10日