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2019年12月15日
人に致して人に致されず、とは、分かりにくい表現だが、致すという言葉を「自分の思うように動かす」と理解すればよい。「人に致す」とは、他人を自分の思うように動かす、誘導する、ということである。だから、「人に致される」とは、他人の思うように自分が動かされてしまうこと、となる。
とはいえ、「思うように人を動かす」といっても、完全に自由自在に他人を動かすことなど、催眠術でもない限り、無理だろう。しかし、相手の思うようにはさせない、自分に有利なように戦場での動きを導こうとすることならば、ある程度できるであろう。
それは、戦の場での主導権をとる、ということである。主導権を握るとは、自分が書いたシナリオに沿うように相手の行動を導くことだからである。また、相手のシナリオ通りには動かずに済むようにする、ということでもある。
この言葉は、主導権を握ることが戦略の最重要ポイントだ、と孫子がいいたいからであろう。虚実の展開を考える必要がある最大の理由は、戦場での主導権を握り、その結果として戦さの形勢を自分に有利なようにもっていきたいから、ということである。
ビジネスの世界の戦略でも、競争相手に主導権を握られるのと、こちらが主導権をもつのとでは、結果に大きな違いが出る。 新美
2019年12月08日
物事を立ったまま考えている人を見かけることがあります。何だかせわしない感じもしますが、概して、座って考える人よりも決断力と行動力があります。
立ったままの人と座ったままの人に意思決定してもらう実験をおこないました。
その結果、立ったままの人が、座ったままの人よりも、33%も早く決断していることが分かりました。
このような実験結果からも裏付けられているように、立ったまま考える人は決断力があるということなのです。
また、決断力があると行動も早くなりますので、自然と行動力も付いてきます。
したがって、立ったまま考えている人を見つけたら、「この人は決断力と行動力を兼ね備えた人だな」と判断するといいのです。
彼らは、立ったまま考える方が決断が早くなることを知っていて、その方がやりやすいからです。
逆に、座ったまま考える人は決断は遅くなりますが、熟慮することができるので、慎重かつ完全性の高い決断をすることができます。
そのため、早く決断しないといけない事柄は、立って考える人に依頼し、熟慮が必要な事柄は、座って考えるタイプの人に依頼するといいでしょう。 寺澤
2019年12月01日
12月に入り、今年もあとわずかとなりました。
今年はどんな年だったでしょうか。
来年はどんな年にしたいですか?
今月は今年一年を振り返り、来年の目標を立てたいものです。
12月は師走と言われるように忙しくなります。
この師走というのはどのような意味があるのでしょうか。
師走は「しわす」または「しはす」と読みます。
もともと師走は旧暦の12月のことを指していましたが、現在の新暦でも12月のことを表す言葉として使われています。
由来についてはいろんな説があるそうです。
説① 師(僧侶)が走る。
僧侶とはお坊さんのことで、日本には昔から年末はお坊さんが各家庭に呼ばれてお経を唱えるという習慣がありました。
そのため、年末が近づくとあちこちからお経を頼まれるお坊さんは、東西を行ったり来たりと大忙しになります。
その様子を見て、師が馳せる月と解釈する「師馳す」が語源になっている説です。
説② 年果つ説
12月は一年が終わる月ということから、四季が終わる月ということから、四季が終わる・年が終わるという意味で、年が果てる→年果つ(としかつ)が変化し、としかつ→としはす→しはす→しわす、となったと言われる説です。
説③ 当て字説
日本書紀や万葉集などの書物には、十二月(十有二月)をしわすと呼んでいたとされる記述が残っています。
これがやがて、師走に充てられたという説です。
師走はクリスマスや年末年始の準備や大掃除で忙しい人も多いですし、気持ちもあわただしくなります。
寒さも厳しくなるので体調を崩しやすくなりますが、冬の寒さに負けないよう体調管理をしっかりとして、良い一年のスタートを切りましょう。
櫃田
2019年11月24日
「強きを挫いて、弱きを助ける」
昔は良くこのように諭されたものです。
子供、
お年寄り、
女性、
弱い立場の人・・・・・
片や、
理不尽な権力者、
弱い者いじめをする奴、
他人に迷惑を掛ける者・・・・・
「長いものには巻かれろ」などと言うように強いもの、権力にはなかなか逆らいにくいものです。
ですが、命を脅かすもの、人権や尊厳を蔑ろにするものには力を合わせてでも抵抗、戦わないといけませんよね。
昔から、日本人の美徳を語られますが、その一つが「譲り合い、互譲の精神」と言われます。
それは世界中どこでも同じじゃないかと言われそうですが、日常ではそうなんです。
極端な恐怖政治や抑圧された状態もそうですが、自分の命や尊厳が正常に保たれている世の中、公平さや民主が保たれている社会では本来の国民性は表面化しませんが、一旦緩急あった時に表面化してくるものです。
震災で、日本人の際立った行動が注目を集めていること。
それが「譲り合い、互譲の精神」ですよね。
端的に言えば「この落ち着きは何処から来るのか」でしょうか。
同じ日本国民として見ていても不思議な感じですよね。
多分、DNA的に備わっているのでしょうね
また、内面的にも強いのでしょうか。
昔から、災害と戦ってきた国という見方もあるのでしょうが、宗教的なこと、道徳面でも裏打ちされたものがあるものと思われます。
「自分の主張をはっきり言わない」
「何を考えているかわからない」なども「譲り合い、互譲の精神」の表れかもしれませんし、
片や、「纏まる、集団になると力を発揮する」等は悪い意味で使われますがこれもそうかもしれませんね。
ですが、例えそうであっても誰がどう言おうと大事にしたいものです。
「譲り合い、互譲の精神」
相手の立場を尊重することにも繋がるのですから。
救援物資の不足にも関わらず、慌てず騒がず、落ち着き払った日本人。
背負いきれない過度の悲しみや苦しみに遭遇しても、自らの利益のみを尊重せず「譲り合い、互譲の精神」。
やせ我慢でなく、心の底から意識することなく滲み出る「譲り合い、互譲の精神」
いつまでも大切にしたいものですね。
本田
2019年11月17日
この言葉は、「孫子の兵法」に出てくる一節です。なにごとも主導権を取ることが大切で、そうすれば自分が人を動かせる立場になれるが、反対に相手に主導権を握られると相手に振り回されてしまう、ということです。
孫子は戦争の戦い方を説いた戦略書ですが、戦わずして勝つことを旨としています。つまり平和主義の戦略書なのです。この考え方は、現在でもスポーツなどの勝負ごと、優勝劣敗のビジネスにも応用できることがたくさんあると思います。そして、個人の働き方や人生においても有意義な示唆を与えてくれます。
仕事には説得、商談、折衝、調整など、利害や物事の成否を分けるが交渉ごとがあります。交渉で良い結果を得るためには、事前に有利な状況を築いておいて、自分が主導権を握り、相手の弱みを突き、有利な条件を引き出すことが肝要です。主導権を維持しながらも、勝ちを急がず余裕を持って待つこと、これも大きな実りを手にする秘訣と言えるでしょう。
ビジネスの世界では、好機到来にしっかり備え、ここぞという時には俊敏な動きでチャンスを手に入れることが重要です。新しい事業を進める際には、準備段階で悲観的に考えリスクを洗い出し、何通りものシナリオを準備する。いざ行動に移すときは楽観的に迷いなく一気呵成にやり遂げる。
そこで優位なポジションを築き、さらに次の手を繰り出し、ステップアップして行く。これが事業成功の要諦です。
新美
2019年11月10日
この理論は、アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが考案した理論ですが、
「窓が割れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、他の窓も全て壊される結果となる」という考え方です。
実際に、この割れ窓理論を使って、ニューヨークで犯罪を激減させたという実績があるため、効果は保証されています。
窓が割れていたり、ゴミが捨てられてあったり、壁に落書きがあったりしても、普通はあまり気に留めませんが、実は、このような簡単な兆しを取り除くことによって、犯罪を激減させることができるのです。
この状態を放置しておくと、次第に多くの窓が割られ、ゴミが捨てられ、壁の落書きも増えていきますし、それにつれて犯罪しやすい雰囲気が作られていきます。
そして、結果的には、犯罪多発地域となってしまい、非常に治安の悪い状態になってしまうのです。
では、この割れ窓理論を仕事・職場に置き換えるとどうでしょうか。
ポイントは、悪い芽は小さな段階から摘み取っておくということです。
あなたの会社内に、喫煙後のポイ捨てやごみの散らかり、軽微なルール違反行為などがあれば、厳しく取り締まっていくとよいのです。
小さな違反行為を早いうちに取り締まっておくことで、社内の雰囲気やモラルが大きく低下することを未然に防ぐことができるというわけです。あなたの周囲を見渡してみてください。部下が、小さなルール違反をおかしていませんか。
部屋が汚れていたり、仕事道具をほったらかしにしていたり、手入れを怠っていたりしないでしょうか。このようなことは、軽微なことなので放置してしまいがちですが、実は、後に社風を乱したり、仕事上で重大な失敗につながったりする重要なことであったりするのです。したがって、もう一度あなたの会社の状態を再確認し、軽微なことを注意するようにしてみてください。
まさに、平凡なことこそ徹底しないといけないという、凡事徹底の精神です。
寺澤
2019年11月03日
本当はいろいろと考えたいことがあるけれど、億劫になったり、目の前のやらなければならないことが気になって後回しにしたり、考えるのがめんどくさくなることはありませんか。
そこで良い方法が思ったことや感じたことを紙に書くということです。
人間はいいことも悪いことも忘れやすい生きものです。
頭の中でいいことを思いついても、失敗したことを反省していても忘れていくので、もったいないことになります。
書いてあれば後で見直すことができます。
紙に書くと可視化できるので頭の中のごちゃごちゃしたものが整理できてスッキリします。
感情が文字になってはっきり見えるので、自分はこんな感情を持っていたんだと自分を受け入れることができます。
ぼんやりした考えが具体的になり、悩みが解決しやすくなります。
モヤモヤしたままではいつまでも先に進めません。
具体的にするために文字にします。
ちょっと気になったことや思ったことをメモする。書き留める。
繰り返すことで人は成長します。
思ったことや感じたことや学んだことは成長するためのチャンスです。
櫃田
2019年10月26日
「自分を動かす原動力」とは何かと聞かれれば「自分がやりたいからやっている」としか答えようがありません。
“自由人”は止められることが嫌いです。
止められずに「やりたいことをやる」ためには、
時間と金銭共に余裕が必要です。
お金は使いようで時間を生むこともできます。
お金そのものに執着はありませんが、
選択肢を増やし「やりたいことができる」道具として
重要だと思っています。
例えば、
登山が好きな共働きの夫婦が
週末に家事を代行サービスに頼んで出かける。
家に帰ったら、気持ちのいい空間が待っている。
なんて幸せだろうか。
例えば、
日常の小さなことだっていい。
お茶のお菓子にこだわって取り寄せ楽しむ。
瞬間に笑顔になる幸せだ。
そういう瞬間って楽しいですよね。
こんなふうに楽しんでいる人って
世界中に莫大な数いるはずです。
その瞬間がいつもより2倍に楽しかったら、
人生も2倍に幸せになるかもしれません。
そんな楽しみや幸せを増やしたいのです。
自由に楽しめる選択肢をつくることが私の楽しみなのです。
選択肢のためにはお金が必要になる。
「自分がやりたいからやる」。
でも、その裏側には
「社会に役に立つ」が大前提としてあるということ。
つまり「社会が求めていることで、自分もやりたいことをやる」
ということです。
想いという見えない力こそが、
感情こそが人生の原動力だと信じています。
そうすると自然に枝葉が伸びて、
今やっていることから新しい可能性が見えて
次々とやりたいことが連なっていくように思います。
本田
2019年10月20日
戦いは、正を以て合い、奇を以て勝つ。
故に善く奇を出だす者は、窮まり無きこと天地の如く、竭(つ)きざること江河の如し。
が「戦いは正を以って合い、奇を以って勝つ」のくだりですが、現代語訳にすると
戦いは、堂々と相手と対峙し、奇策をもって勝つものだ。だから、うまく奇策を使う将軍の戦い方は天地の変化のように終わりなく、長江や黄河の水のように尽きることがない。
という意味になります。
中小企業経営を見ていると、例えば、マーケティング戦略などで最初の段階から“奇策をもって対峙”しようとするケースを見かけます。本来やるべきことに取り組まず、目新しい施策に次から次に手を出しても、良い結果は出ません。
マーケティング戦略には近道はありません。「誰もがやっているから意味がない」のではなく「効果があるからこそ誰もがやっている」のであって、誰もがやっていることをやった上で初めて+αの施策が生きてきます。
まさに「戦いは正を以って合い、奇を以って勝つ」ということになります。
新美
2019年10月14日
子供が生まれると、母親は子育てに忙しくなり、夫婦間のコミュニケーションが著しく減少します。もちろん、子供が生まれると子供中心の生活になるので、それは当然のことなのですが、夫婦間のすれ違いも大きくなってきます。これまでは、夫婦間でラブラブであったとしても、子供が生まれると、関心や注目は全て子供に行きますので、夫婦間のラブラブ度は、80%ほど減少すると言われています。
したがって、夫婦間のすれ違いが大きくなり、ケンカしたり、いがみあったり、コミュニケーション不足が目立つようになります。そこで、子供が生まれると、より一層夫婦間でコミュニケーションを取る努力が必要ということなのです。
育児不安や虐待の大部分が、夫婦間のコミュニケーション不足から発生します。
ですので、夫婦間のコミュニケーションをしっかり取るようお互いに努力することで、育児不安や虐待を未然に防ぐことができるようになるのです。
あなたの家庭では、夫婦間のコミュニケーションがしっかりと取れているでしょうか。
夫婦共通の話題として子供の話題があるので、毎日、子供の話題で花を咲かせるようにしてください。そうすれば、育児不安で悩んで深刻な事態になったり、虐待をおこなうようなこともなくなるでしょう。
寺澤