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第521回 白珪尚可磨(はっけいなおみがくべし)学びに卒業はない

2023年12月03日

白珪(はっけい)とは白く完璧な玉のことを指します。

この禅語は白く完璧な玉であっても磨き続けなさいという教えになります。その分野に関してこれ以上ない知識や経験を得たとしてもそれに慢心することなく、さらに精進しなさいと言う意味です。

 

自分たちは小学校、中学高校そして大学と学校に入学したらいずれ卒業があります。しかし学校を卒業したからと言って学びに卒業はありません。自己の人格を磨き、豊かな人生が送れるように生涯に渡り、学校だけに留まらずあらゆる場所や機会のたびに学び続けることです。

「これで良い」「これで完璧」ということはなく、常に上へ上へ、高みへ高みへと目指していく姿勢や努力をし続けることが大切です。これでいいと思ったらその時点で終わりになってしまうのです。

 

少し古いですが、KREVAの楽曲「かも」では『このままこうしていられるなら他には何もいらないそんな風に思ってしまったなら、終わりが近いのかも』と耳が痛い歌い出しですが、これはまさに白珪尚可磨といえます。

長い人生の中で同じ速さで走れ続けるのは難しいですが、時にゆっくりしたり休みながらでも一歩ずつ進んでいきたいですね。

 

藤浪

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第520回 いい風呂の日

2023年11月26日

11月26日は「いい風呂の日」。「1126=イイフロ(いい風呂)」の語呂合わせから、日本浴用剤工業会が制定したそうです。

秋が深まるにつれて朝晩と昼間の寒暖差も激しくなり、徐々に冷えを感じる人も増えているのではないでしょうか。寒暖差によって自律神経が乱れると、一層冷えを感じやすくなるといいます。
入浴は単に汚れを落とす行為ではなく、体のメンテナンスという意味でも役立つものです。株式会社バスクリンの「チームお風呂博士」のひとりで、バスクリンつくば研究所の石澤太市さんがこの季節に特におすすめしたいのは、「冷え」対策だと言います。
冷えは、血流が悪くなることで生じます。血流が悪くなる原因は、ストレスや不規則な生活、筋肉量の不足など、さまざまです。お風呂に入ると温熱作用、水圧作用、浮力作用により、体がリラックスし、体温が上昇します。全身の血流が良くなるため、さまざまな原因の冷えに対して効果が期待できるのです。
「冷え」に効く3つの入浴法
(1)たっぷりのお湯で温熱と浮力を感じる
お風呂に浸かるときは、温かさとともにゆったりと浮力も楽しむのがよいといいます。
お湯の温熱には血行を促進する効果があります。そして、浮力には、関節や筋肉の負担を和らげ、脳の緊張を緩和させるなど、リラックス効果があることがわかっています。できるだけたっぷりのお湯でゆったり気分を味わいましょう。
(2)ぬるめのお湯にしっかり浸かる
40℃程度のお湯で10〜15分、しっかり浸かりましょう。
朝晩がひんやりとしてくる秋は、少しぬるめのお湯がおすすめです。熱めのお湯に比べて体温の上昇は緩やかですが、緩やかに上がる分だけ体の芯まで温まり、入浴後の体温が冷めにくくなります。
10〜15分は意外と長い時間ですが、額に汗ばむ位を目安にすれば良いでしょう。また、入浴は思った以上に汗をかいて水分を奪われるので、水分補給はしっかりと行いましょう。また、体調に合わせて、無理をしないよう気をつけてください。
(3)半身浴でもOK
湯船に長い時間浸かっているのが苦手な人は、半身浴でもよいそうです。
まず、体を温めるために5分ほど全身浴をします。次に、体を起こしたりお湯を減らすなどして、水面がみぞおちの辺りにくるぐらいにして、15分程度半身浴をします。さらに、この状態で顔を残してお風呂の蓋をすれば、サウナ状態になってより効果的です。
入浴は長く入るほど効果が高くなるというものではありません。入浴剤を上手に活用することも、体を温める点で効果的だそうです。さら湯より効果的に体を温め、浴後もぽかぽか感が続きます。さらに炭酸ガス系入浴剤は血管拡張作用もあり、おすすめです。
寒くなってきますので、毎日のお風呂でゆっくり温まりたいと思います。
外山

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第519回 学歴と自殺率の関係

2023年11月19日

学歴とうつ病には密接な関係があるそうです。

皆さんは「高学歴の人」と「低学歴の人」では自殺率が高いのはどちらだと考えますか。

答えは低学歴の人の法が自殺率が高いと言われています。

人によっては高学歴の方が難しい仕事を任せられたりしてストレスを溜め込むんじゃないのかと考えるかもしれません。ですが、大阪大学や国立がん研究センターなどの調査によると最終学歴が大卒以上の男性は中卒の男性に比べて自殺リスクが53%低下していたそうです。女性の場合でも最終学歴が高卒以上の女性は中卒の女性よりも自殺のリスクが56~80%低かったそうです。さらに、生活ランクや健康状態など他の要素が同じ場合でもこの差が生じたそうです。

実際に自殺する方の多くはうつ病であることが多く、学歴が高い人ほど重症のうつ病になりにくいと考えることもできます。それこそ多くの知識を学んでいるからとも考えられます。人間が悩む場合大半が狭い世界の中で苦しんでいます。しかし、知識を得ることで世界が広がります。そうすれば明るく前向きに生きることができます。これこそが高学歴の人にうつ病が少ない理由ではないでしょうか。

なら低学歴の人はどうにもならないのかと思うかもしれないですがそんなことはありません。そもそも高学歴の人はそれまでにたくさん勉強をしてきたはずです。それゆえに勉強する習慣ができているので常に多くのことを学ぼうとするものです。よって刻々と変わる社会の中で色々な知識を得て柔軟かつ前向きに生きていけるのではないでしょうか。もし勉強習慣がないのにたまたま高学歴になった人はその後の人生が厳しいものになるかもしれません。

自殺率を下げたいと思うなら、あなたも今すぐ何かの勉強をしてください。それは資格や検定または本を読むだけでも構いません。やれることの幅が広がれば視野が広がりますし、また勉強することで自信に繋がれば自殺やうつ病の可能性も減ります。

福田

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第518回 薫習 目に見えない香りのごとく知らずのうちに染みつくもの

2023年11月12日

最近は気温が下がり衣替えの季節になってきました。

いざ冬服を出してみると、香りというのは目には見えないのに不思議と感じることができ、長期間タンスにしまっていた為に防虫剤や木の香りが衣類に移ってるなんてことがあると思います。

 

人もこれに同じように、いつもそばにいる人の影響を受けていくものです。これを薫習と言います。

よい香りの中にいれば、気づかないうちによい香りが自分の体に染みついてしまうように、「優れた人の近くにいると、知らないうちに、自分も優れた人になれる」という意味の言葉です。

 

いつもそばにいる人というのは、職場に行けば仕事仲間がいますし、家に帰ってくれば家族がいます。はたまた、いつも連絡を取っている友達や昨今ではいつも見ているSNSのユーザー、Youtuberにだって影響されているかもしれません。

知らず知らずのうちにそばにいる人の影響を受けるのであれば、自分が尊敬できる人の側にいるのがいいですね。

 

また人の思考や行動は、知らず知らず、習慣となって心の奥底まで影響を与えると言います。

自らの考えや行いはそれがなくなった後でも、心の中に染みついてしまい習慣として残ります。

普段どんなふうに考えてどんなふうに行動するかがいつのまにか、心の習慣として確立されてしまい、それがよくも悪くも心に影響を及ぼしてしまう。これも薫習と言えるでしょう。

 

以前「人は習慣が10割」という本もご紹介しましたが、潜在意識に刷り込まれた情報はやがて行動や言葉、表情などに現れてきます。潜在意識によって生み出されたのが「習慣」となって出てきます。

 

一緒にいるだけで、なんとなく明るい気分になる人。元気をくれる人、安心感をくれる人。そのような思考や行動が作りあげた習慣が、匂いのようにその人の周りにも漂うのではないでしょうか?

 

よい香りを放つ人になりたいものです。

 

藤浪

 

 

 

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第517回 一箇半箇 得難い友人を大切に

2023年11月05日

現在ではSNSなどで情報があふれており「拡散希望!!」などのフレーズをよく聞くことがあると思いますが、一箇半箇の教えというのはこの真逆の事を表しています。

 

この禅語は曹洞宗の宗祖である道元禅師が天童如浄禅師から教示された言葉であり、数の問題ではなく極めて

少数希少で得難い人物の事を指しています。

誰かれ構わず大勢の人に伝えるのではなく、たとえ一人でもいいから正しく伝えるという教えになります。

 

自分たちの投稿の「いいね」の多さにいつも一喜一憂していることがあるかもしれませんが「一箇半箇」の教えを思い出せば、無理をしてまで人間関係を広げる必要が無いとわかると思います。

 

多くの友人を持つより、本当に思いやれる友人が一人、二人でもいるのであれば充分。自分の意図しない内容が多くの人に伝わってしまうのであれば、少なくても正確に伝わることが大切なのではないかと気づかせてくれるような言葉だと思います。

 

藤浪

 

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第516回 霜降

2023年10月22日

「霜降」は二十四節気のひとつで、「そうこう」と読みます。
「霜降」とは、霜(しも)が降りる頃という意味です。この時期になると気温がぐっと下がり、空気中の水分が凍って草木の表面や地面につくと霜になります。このひとつ前の節気は「寒露(かんろ)」で、寒くても凍っていない露(つゆ)でしたが、霜降では凍って霜になるのです。
2023年の「霜降」は、10月24日から11月7日です。霜降は二十四節気のひとつで、毎年10月23日頃~11月6日頃にあたりますが、日付が固定されているわけではありません。二十四節気は季節の移り変わりを知るために、1年を約15日間ごとに24に分けたものですが、太陽の動きに合わせて1年を24等分して決めるので一定ではなく、1日程度前後することがあるからです。
二十四節気をさらに3つに分けた七十二侯は、霜降の間にこのように移り変わります。
※日付は、2023年の日付です。
■初侯:霜始降(しもはじめてふる)10月24日頃
山里に霜が降り始める頃。草木や作物を枯らす霜を警戒する時期です。 俳句では「初霜」は冬の季語になっています。
■次侯:霎時施(こさめときどきふる)10月29日頃
ときどき小雨が降る頃。「霎」をしぐれと読むこともあります。ひと雨ごとに気温が下がっていきます。
■末侯:楓蔦黄(もみじつたきばむ)11月3日頃
楓(かえで)や蔦の葉が色づく頃。晩秋の山々は赤や黄に彩られ、紅葉狩りの季節です。 俳句の季語には、「薄紅葉」や「初紅葉」など、色づきはじめた情景巧みに捉えた言葉があります。
霜降の次の節気は「立冬」で、暦の上では冬に入ります。残り少ない秋に意識を向けて、旬の味覚を堪能しておくとよいでしょう。秋の味覚はたくさんありますが、なかでも秋鮭は、産卵のために川に戻ってくるのでさっぱりとした味わいで人気があります。また、りんごは霜降の頃から収穫が始まるものが多く、柿は出荷の最盛期を迎えます。店頭で見かけたら旬を味わってみてはいかがでしょうか。
外山

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第515回 ジャネの法則

2023年10月15日

年と共に時間の経過が早くなるというのは誰もが持つ感覚だそうです。

これは「ジャネの法則」と呼ばれています。フランスの哲学者ポール・ジャネが「時間の感じ方は年齢に反比例する」と発言しています。例としては3歳児の子供にとっての一年は人生の3分の1なのに対し、10歳なら1年は人生の10分の1となるわけです。人生全体から考えると同じ長さが短く感じられるわけです。

実際に子供の頃は一日が長く、老人になると短く感じられるものです。

もちろん1つの説なので絶対に正しいと言うわけではありません。ただ感じ方以前に高齢になるほど肉体も脳も衰えます。すると若いときほどフルに活動しづらくなりますので人生の絶対時間も減る可能性があります。加えて認知症になったりしたら認識すらあいまいになってしまいます。

時間は光のように過ぎ去っていくものです。よってその時間を濃密に過ごしさらに認知症になりづらくなる決定的な方法を試す必要があります。

その方法は自分も早く生きることです。アメリカのオレゴン健康科学大学が65歳以上の人を対象にして研究をしたことがあります。歩く速度が遅い人は高確率で認知症になると判明しています。特に認知症になる人は12年も前から歩行が遅くなるそうで、歩く速度だけで認知症になるかを見分けることができます。もちろん認知症だけでなく鬱になるほど動作は全体的に遅くなるものです。

余って重要なのは動作を速くすることです。例えば10秒だけでも良いので早歩きしてみたり、いつもより早く着替えてみたりするなど意識してやってみると良いでしょう。

またやる気が湧かないときは指など体の一部だけでも早く動かしてみるのも有効です。それだけでも気持ちは上がります。

福田

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第514回 前後際断 昨日は昨日 明日は明日

2023年10月09日

私たちは過去、現在、未来という時間の流れの中で生活しています。

しかし、たった今生きている生きている現在は「後」の過去や「前」の未来ではありません。これを前後際断と言います。

道元禅師はこの言葉を薪と灰に例えて説明しています。薪は燃えれば灰になりますが、灰になれば薪に戻ることはない。

薪は灰の前の姿でもないし、灰は薪の後の姿でもない。薪は薪であり、灰は灰であってどちらも独立している。

つまり繋がっているように見えていてもそれぞれは前後で切り離されているという事です。

このことから過去にとらわれていたり、また無闇に未来に不安を抱えることは無いという事が分かります。もし過去に失敗があったとしてそれを引きづって今日を生きるのか、過去は過去として内省し、今を毅然と生きるのかが大切なのではないでしょうか。

 

藤浪

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第513回 冷暖自知 何事も自分で経験して初めてわかるもの

2023年10月01日

器に入っている水は見ているだけでは冷たいのか暖かいのか分かりません。

実際に飲んでみるか、または器に手を入れてみて初めてどのくらい暖かいのか冷たいのかが分かります。

それが「冷暖自知」という言葉で、何事も教えられるものではなく自分で体感するものだという意味です。

現代社会において様々な情報があふれている中でスマホやパソコンを少し弾けばいくらでも知識を得た気持ちになってしまいます。

しかし、いくら情報を集めても本当に理解しているかという事は別物になります。

気になる飲食店があったとして、いくらサイトで高い評価や多くの人の口コミが良かったとしても、自分にとっては食べに行くと不味いかもしれない。反対に不味いと言われているお店の方が、美味しいと思うかもしれない。

このサイトに載っている情報というのは、「美味しいと言われているお店」というだけで、実際に食べてみて初めて「美味しいお店」になるという事です。

実際に体感することで経験を積み重ねていき、自分にとって何が正しいのかを判断及び行動が出来るようにしていくことが大切だという事です。

 

藤浪

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第512回 (旧)介護の日

2023年09月24日

9/25は、「がんばらない介護生活を考える会」が2005年(平成17年)に制定。一方、厚生労働省では2008年11月11日に「11月11日」を「介護の日」と制定したため、同団体でも「介護の日」を11月11日に変更しています。
超高齢化社会である現在、高齢者の増加とともに介護を必要とする方も増加しています。このような状況もあり、近年では介護も身近になりつつあります。そんな今だからこそ、より多くの人々が介護について考え、関わっていくことが重要になってきます。
しかしこれまで介護に携わることがなく、介護に携わる方も近くに居ない場合、介護の知識や情報はあまり持っていないことがほとんどです。そこで厚生労働省は、介護に携わる方だけでなく一般の方々にも介護に関する知識や理解、認識を深めてもらいたいという思いから「介護の日」を制定しました。
「いい日、いい日、毎日、あったか介護ありがとう」の「いい日、いい日(11月11日)」にかけた覚えやすく親しみのある語呂合わせとなりました。
毎年11月11日「介護の日」の前後2週間は、介護に関するイベントが多く開催されているそうです。
知らなかった介護の知識や技術について学べるほか、今後の介護について考えるきっかけにも繋がるのではないでしょうか。
また、「介護の日」の目的である「一般の方々にも介護に関する理解や認識を深めてもらう」ということを広げるためにも、誰でも参加できるイベントであれば、友人や家族を誘って一緒に行ってみるのもいいのではないでしょうか。
外山

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過去の日記

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