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2024年05月19日
大麻など以外にも多くの薬物が存在します。
まずは有機溶剤です。「シンナー」などと呼ばれたりします。そもそもシンナーは「thin(薄い)+er」で薄めるものという意味です。接着剤や塗料を薄める液体として使われています。化粧剤やマニキュアやヘアスプレーとしても使われたりします。
トルエンという化学物質が使われているので、多量に吸うことで頭がボーッっとしてクラクラします。これは1960年代に少年少女を中心に流行し、ビニール袋などに詰めて吸われたりしていました。
袋詰めのアンパンを食べている姿に似ていることから「アンパン遊び」と呼ばれていました。もちろん目立つので液体を紙に含ませて吸ったりもしていました。シンナーは吸うと心地よい陶酔感が得られますが、使い続けると集中力や判断力の低下が起こりまた総じて無気力になっていきます。
流行した理由としてはどこでも買えると言うのが大きかったようです。しかし法律が厳しくなったのと不良文化の衰退と共に流行も廃れて患者数も減っていきました。
次はMDMAです。MDMAとは「メチレンジオキシメタンフェタミン」のことです。メタンフェタミンとは覚醒剤のことで、MDMAとは化学的に合成された覚醒剤に似た薬品のことを指します。実際、カラフルでコミカルな形状の錠剤として売られていることが多く、そのイメージの軽さもあってダンスクラブなどでよく利用されたりします。
効果は覚醒剤に近く服用から数時間は多幸感が続きますが、反動で不安・不眠・記憶障害などが見られます。加えて錠剤の雰囲気から分かるように危険な混ぜものの他に別の薬物なども混じっていることが多く非常に危険です。
一般的に性行為に関連して使われることが多いので「エクスタシー」と呼ばれることもあります。
次はLSDです。LSDとは「リゼルグ酸ジエチルアミド」のことを指しすごく歴史が古い薬物です。小麦やライ麦などに「麦角」というカビの一種がつくことがあり、これを食べると手足が壊死したりして死んでしまう事例があります。この麦角から合成されたのがLSDです。LSDは幻覚剤として有名です。
次は向精神薬です。向精神薬は精神科で出される睡眠薬や抗不安剤などの薬物全般です。これ処方された以上に飲んだり、または人から違法に譲り受けて飲み過ぎてしまうことがあるそうです。
大前提として精神科で処方される薬は用量を守っていれば安心して飲めるものです。ただ長期的な服用によって慣れが生じることがあり、規定量以上に飲んでしまい想像しない効果が出たり、また薬が手放せなくなる可能性もあります。
最後は「危険ドラッグ」です。以前は脱法ドラッグと呼ばれていました。ある薬物が違法指定されるたびに構造を少し変えて販売すると言うことが繰り返されてきたからです。構造が少し変わっても効果に大差はありません。最終的に法律が変わったことで沈静化が図られました。
福田
2024年05月06日
脱構築と言うのはフランスの哲学者ジャックデリタが提唱した考え方で、簡単に言えば二項対立の構造を崩すという事です。
デリタによれば西洋哲学は善と悪、主観と客観、神と悪魔など優・劣の枠組みを前提として構築された論理展開であったが、脱構築ではそのような枠組みが持つ矛盾性を明らかにして、過去の枠組みから脱し、新たな枠組みへ構築を目指します。
例えば最近よく耳にする「多様性」という枠組みから考えると分かりやすいかもしれません。多様性が大事だと主張する人は、当然ながら画一主義や全体主義を批判します。すなわち、彼らは「多様性と画一性」及び「多様性と全体主義」という二項対立があり、対立されてるものはより劣ったものだという考えになります。
この例題に対して脱構築をすると「多様性が大切だ多様性を認めろ」という主張自体がそもそも画一的で全体主義的だという批判に成り立ちます。多様性が重要なのであれば、様々な考え方が認められるべきでありますが、その考え方であれば「画一性や全体主義主義は素晴らしい」という主張もまた認められるべきであります。
しかしそれを認めれば多様性は必ずしも重要ではないという事になり、元々の考えから矛盾して事になってしまします。
脱構築を批判の道具としてもっと使いやすくするのであれば、Aの考えとBの考えがあるとしてある人がAを主張し、この人を批判したいと思ったときにその人の枠組みに入って「AではなくBが良いと思う」と批判することは多くに人がやってしまいます。しかしもっと効果的なのは、「そもそもAかBかと考えるのがおかしい」と指摘することになります。向こうが提示してきた議題をそもそも破壊してしまうことになります。要するに「同じ土俵で戦わない」という事ですね。
捻くれた使い方をお伝えしてしましたが、二項対立というものは企業問題を解決するのに便利なもので例に挙げると「強みと弱み」、「チャンスとリスク」、「デザインとコスト」などになりますが、この二項対立を設定してしまったばかりにその思考の広がりに制約をかけてしまうこともあります。問題に対して行き詰ったら、その枠組みごとひっくり返してみる「脱構築」してみてはいかがでしょうか。
藤浪
2024年04月21日
4月22日は「道の駅の日」
全国103カ所の道の駅の最初の登録が行われたのが1993年4月22日だったことから、この日を「道の駅の日」とし、2019年11月23日に香川県宇多津町で開催された全国道の駅連絡会総会において制定されました。当時、道の駅はすでに全国的にも幅広く認知されており、「記念日をつくってはどうか」という声も多かったのです。4月のこの時期は比較的気候が安定してくることから、観光などの交流活動が活発になってくるという理由もありました。また、利用者・道の駅の両者にとってさらなる賑わいの一助となるよう、「道の駅の日」である4月22日から28日までは「道の駅週間」としています。通常、この期間には全国の道の駅で各種イベントが開催される予定となっています。
1990年1月に行われた「中国地域づくり交流会シンポジウム」において山口県船方総合農場代表の坂本多旦さんから「道路にも鉄道の駅のようにトイレがある駅があってもよいのではないか」と提案されたことがきっかけとなったそうです。
そうして、翌1991年10月から1992年4月の間に、山口県、岐阜県、栃木県でまずは社会実験として初めて道の駅が設置されました。「道の駅の日」とされた1993年4月22日には103カ所が道の駅として正式に登録。その後は順調に登録件数が増えており、2021年3月31日現在、1187駅が登録されています。
道の駅の基本的な構成要件は24時間無料で利用できる駐車場やトイレなどの「休憩機能」、道路や地域の観光、緊急医療情報などの「情報提供機能」、そして、この「地域連携機能」の3つとなっています。実は全国どの道の駅にも備わっているものなのです。
2024年2月16日現在では1,213駅が登録されています。年々パワーアップしている道の駅は、地元の野菜をはじめとしたご当地食材が揃っているのはもちろん、実は遊園地やBBQ、温泉など遊べる施設が併設されているところもたくさんあるようなので出かけた時、検索して行ってみたいと思います。
外山
2024年04月14日
ヘロインは「薬物の女王」と呼ばれています。
ヘロインは使用するとまず強烈な快感が前進を波打つようにやってきます。それを「全身の細胞一つ一つで性的絶頂を迎えるほどの快感」や「今まで感じたことのない天上の快感」などとも評されます。他にも「生まれてから死ぬまでの全ての快感を超越する快感」「一般的な快感の数万倍の快感」「桃源郷に行ったような快感」などとも表現されます。
ヘロインの一番恐ろしいところは離脱症状です。離脱症状とは薬が切れたときの症状です。快感が最高である分反動も極大で全身の筋肉と関節に激痛が走ります。まさに「天国と地獄」と表されます。また体中に鳥肌が立ち、震えが起こり下痢まで起こします。この状態を「コールド・ターキー(冷たい七面鳥)」と表現します。これらの症状が波はあるが数日以上続きます。快感は強いが離脱症状が辛すぎるので多くの薬物を使用した人でも躊躇するような薬です。
ヘロインはまず芥子という植物の果実にキズをつけます。すると白い乳液が出てくるので、この液体を集めて乾燥させたのが「生アヘン(阿片)」となります。手間が掛かるので化学的処理で取り出す方法もあります。生アヘンは紀元前頃からエジプトやギリシャで鎮痛剤や睡眠薬として使われていました。その後麻酔薬などとして世界中に広がりましたが、最も問題になった問題はアヘン戦争です。19世紀イギリスが中国に阿片を売りまくったのです。すると中国の1/4ほどが依存し、政府が慌てて阿片輸入を禁止しました。すると怒ったイギリス人が戦いを仕掛けて戦争になりました。その後ゼルチュルナーと言う薬剤師が「モルヒネ」と言う物質を抽出したのです。これは「モルフェウス」という夢の神から名付けられたそうです。その後モルヒネからヘロインという薬物が精製されました。このヘロインは「英雄(ヒーロー)」が語源となっているそうです。元々ヘロインは戦争で怪我の痛みの鎮痛剤として使われていました。苦しむ兵士たちにはまさに神や英雄のように感じられたことでしょう。と言っても過剰な使用で依存してしまった兵士もいたようです。
その後研究が続けられ、世界中で末期ガン患者の苦痛の緩和目的でモルヒネが使用されています。実はモルヒネは痛みがない人が快感のために使うと離脱症状が強いのですが、痛みのある人が厳密なコントロールの下で使用すれば依存症状や離脱症状はほとんど起こらないそうです。モルヒネ使用に詳しい医師によるとガン患者はモルヒネで痛みを減らした方が長生きできると述べているように快感のために使用すれば最悪の薬でも、人生最後の患者の苦しみを和らげて少しでも安らぎの中で過ごしてもらうこともできる最高の薬にもなれるのです。
福田
2024年03月24日
清明とは「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」という言葉を略したもので、「すべてのものが清らかで生き生きしている」という意味です。二十四節気の5番目で、春を6つに分けたうちの5番目の節気。毎年4月5日〜4月19日頃にあたります。
この頃は「清明」の名前の通り、空は青く澄んで気候は温暖になる、まさに清々しい時期。新年度が始まり、新たな環境での生活や仕事がスタートする人も多いですよね。環境に馴染むのにエネルギーをたくさん使うこの時期、動植物の生命力を分けてもらい、清々しい春の息吹を感じながら乗り切りましょう。
あまり馴染みのない「清明」ですが、とても大切な行事が行われる地域があります。中国、台湾、香港などの中華圏では、春分の日から15日目(清明に入る日。毎年4月5日頃)は「清明節(せいめいせつ)」と呼ばれる祝日。この日はお墓を掃除して墓参りをするため、「掃墓節(そうぼせつ)」とも呼ばれています。日本でいう「お盆」に当たる日です。
また沖縄では中国からこの行事が伝わり、清明に「シーミー(またはウーシーミー)」と呼ばれる清明祭が行われます。清明祭では、先祖のお墓に親戚一同が集まり、お墓掃除をしてお供えをしたあと、お墓の前で宴会をします。そのため、沖縄のお墓にはシーミーを催すスペースが設けられているところが多いそうです。
清明の頃には、南東から「清明風」と呼ばれる穏やかな風が吹いてきます。これは、冷たい北風の季節が終わり、春の到来を知らせてくれる風。この時期になると晴れの日は暖かくて湿度も低く、とても過ごしやすくなります。ぜひ木々の緑や色とりどりの花を眺めながら、散策を楽しみましょう。
また、この頃のやわらかく静かに降る雨は、「発火雨(はっかう)」や「桃花(とうか)の雨」などと呼ばれています。桃の花に降る雨が、遠目には火を発しているように見えることが語源だそう。雨の日でも濡れた若葉の緑が清々しく見え、気持ちのいい季節です。
清明は生命力にあふれ、樹木も動物も人も、活力みなぎる時季です。澄んだ大気を思い切り吸い込んで、さぁ、前へ――。そんな時季になるといいですね。
外山
2024年03月17日
コカインとはコカの葉を粉末にしたものです。コカの葉は南米アンデス高原の先住民が神聖な植物として噛んだりしていました。噛むことによって気力回復や気力アップの効果があったそうです。
その後にヨーロッパに伝わりワインに入れられ「コカワイン」として爆発的に売れました。実際シャーロック・ホームズが作中で使用していたり、精神医学者のフロイトも絶賛していました。その結果フロイトが処方した患者が依存して亡くなった事もありました。その後フロイトはコカインを勧めなくなったそうです。またアメリカの薬剤師ジョン・ペンバートンはコカインに炭酸などを混ぜて「コカ・コーラ」を作りました。もちろん今は、コカインは入っていません。
コカインの効果としては、まずコカインを吸い込むことで強烈にハイな気持ちになります。覚醒剤のような高揚感に大麻のような多幸感もあり強力な快感です。さらに腕力や知力が高くなったような感覚が得られます。
ただしコカインの効果は驚くほどに短く鼻から粉を吸えば15分、喫煙の場合は5分程度で効果が切れます。そして効果が切れると重い抑うつ感に襲われます。これを通称「ツブレ」と呼ばれています。
その結果何度も何度も摂取する必要があり摂取量がどんどん増えていきます。そのためお金も掛かります。よってコカインはセレブのドラッグと呼ばれているそうです。
また使い続けると幻覚が強く出てきます。特に体に虫がいると思い体をかきむしる人もいます。さらにコカインは「鼻から粉を吸う」と言う人が多いのですが、その刺激で鼻の粘液にダメージを受けて鼻血や鼻水が出やすくなります。さらにダメージが進むと鼻の間に穴が空いてしまうこともあります。
そもそも薬物が何より危険な点は「混ぜもの」です。コカインなど高価なクスリほど混ぜ物を加えて増やせば儲けを増やせます。そして混ぜものですが粉ミルクや小麦粉などならマシな方で、ものによっては洗剤やガラス片などが入っていることもあるそうです。また他の安い薬物が混ぜられていることもあるそうです。その場合吸う危険性が上がるわけです。
すなわち薬物は、単独効果はもちろんのこと混ぜものによってさらに危険なものになっているわけです。
実際に「セレブのドラッグ」という華やかな名称とは裏腹に人生をボロボロにするクスリなので、決して興味本位で手を出さないでください。
福田
2024年03月05日
イギリスの哲学者フランシスコ・ベーコンは「物事の正しい知識は実験や注意深い観察から得られるものだ」とする考えである経験主義の哲学者です。
ベーコンは正しい知識を導くことにおいて観察と実験が一番大事と考える一方で、人間の認識と言うのは誤解と偏見であふれており正しい結論が導けないことが多々あります。
では人間が正しく結論を出すにはどうした良いかという事にベーコンが述べたのは、誤解の種類には4つのイドラ(偶像)があるというものでした。
・種族のイドラ(自然性質によるイドラ)
いわゆる錯覚の事です。月が高いと小さく見えるが建物の近くまで低くなると大きく見えたり、甘いものを食べた後に果物を食べるといつもより酸っぱく感じたりする事です。
・洞窟のイドラ(個人経験によるイドラ)
自分のうけた経験や教育の狭い物差しで物事を決めてしまう誤解です。例えば一度食べた魚がたまたま口に合わなかっただけで、自分は魚類全般が食べれないと思い込むことです。
・市場のイドラ(伝聞のイドラ)
言葉の不適切な使用によって起こることです。言い換えれば、噂や伝聞を真実だと思って惑わされることです。例えばどこか出所か分からないSNSの情報をさも真実のように他人に拡散してしまう事です。噂と言うのは人に伝わるたびに噂し甲斐があるように、それが故意的でなくても婉曲されていくものです。
・劇場のイドラ(権威によるイドラ)
有名人や自分より偉大な人の主張など権威や伝統を鵜吞みにしてしまう事によって生じる偏見の事です。例えばテレビなどのメディアに出ている有名人が主張していることだから、違いないんだと無批判に信じ込んでしまう事です。
これら4つのイドラを知っていると、まず自分が主張する時の根拠となる認識が4つのイドラによって歪められてはいないか。次に他者に反論する際に主張する時の根拠となる前提が4つのイドラによって歪められてはいないか。と確認することができます。
例えば、とある子供が魚は刺身の切り身のまま海を泳いでいるのだと主張していたという話があります。その主張の根拠というのがスーパーで売られている「魚」と言われて買うものが刺身の切り身の状態だからです。
これこそ洞窟のイドラであり、その子供にとって「魚」は切り身で泳いでいるのもいるし、開きで泳いでいるのもいるし、通常の状態で泳ぐ種類もいるという認識なのです。
ベーコンによると、人間の知性というものはこれらのイドラによって一旦思い込むと、全てのことをそのイドラと整合性が合うように作り上げてしまう性質を持っていると考えられています。このような思い込みは、いくらその考えに対しての反例が多く表れても、それらを無視するか軽視しがちになってしまうという事です。
よって、ベーコンはこの4つのイドラを取り除いて初めて人は正しい知識を導けると説いたのです。
藤浪
2024年02月25日
1951(昭和26)年2月26日、献血で集められた血液を集め、必要に応じて輸血用血液として供給する「血液銀行(血液バンク)」が日本で初めて設立された日です。
1951年(昭和26年)のこの日、日本初の血液銀行・株式会社日本ブラッドバンク(後のミドリ十字、吉富製薬と合併する等して現在は田辺三菱製薬)が大阪で開業しました。
血液銀行は、献血等により提供者から採取した血液を保存管理して輸血に必要な血液を確保し、必要に応じて供給する機関で、GHQの指示により設置された。翌1952年(昭和27年)に、日本赤十字社も血液銀行を設立しました。
1960年(昭和35年)8月、東京都にて「第8回国際輸血学会」が開催され、この学会にて「保存血の多量使用は肝炎の多発要因になる」との指摘があり、無理な売血による提供者の貧血問題、日本の保存血の大半が売血によって行われていることを、スイス・オランダの学者から取り上げられ、血液銀行の在り方が強く批判されました。
この批判によりマスコミの注目を浴び、金銭を得るために過度の売血を繰り返していた人たちの血液「黄色い血」への関心が高まりました。1964年(昭和39年)8月、閣議決定により、厚生省は「保存血」は「日赤(日本赤十字社)」と「地方自治体」のみが取り扱う旨を全医療機関へ通知しました。
日本ブラッドバンクは、業績の42%を血液銀行部門に頼っていたが、行政指導により血液銀行部門を廃止し、医薬品部門の拡大に特化した「株式会社ミドリ十字」に商号変更。新社名は、創業以来の社章である「緑十字形」にちなんでつけられたものでした。
日本の献血事情ですが、現在日本では献血を行う人が少なくなってきているそうです。しかしアニメや漫画とコラボをして献血してくれた人にグッズや飲み物を差し上げるなどをして献血を行う人を増やしているそうです。日本ならではですね。
外山
2024年02月18日
大麻とは大麻草を加工したもので「マリファナ」「ガンジャ」「ハシッシュ」「ハッパ」などの呼び名があります。大麻草はあまりに繁殖力が強く3~4ヶ月で3~4メートルほど成長します。
実際に日本でも各地に生えており布や縄など様々な繊維として使われています。生命力が強いため「神様が宿る草」と考えられていたようです。つまり大麻は米よりも歴史の長い作物だと言えます。
さらに大麻は食用にも使われていて七味唐辛子や鳥のエサなどにも入っています。
戦後アメリカからの指導によって禁止薬物に指定されました。当時の日本政府は大麻=薬物という認識がなかったため驚いたそうです。なので大麻草の農家を守るために「大麻取締法」をつくり大麻栽培を許可制にしました。しかし化学繊維の発達によって繊維としての需要が減ったことと許可基準が厳しいため昭和29年には37313人だったのが平成28年には37人まで激減しています。そして許可を受けた人でも好きに吸ってはいけません。
大麻の依存物質の主成分はTHC(テトラヒドロカンナビノール)と呼ばれるもので大麻草の葉や花穂などを加工して吸います。ちなみにTHCは規制されていますが、これは大麻に100種類以上もある成分の1つに過ぎません。別の成分のCBD(カンナビジオール)はTHCのような精神作用がないためリラックスオイルとして合法に使用することができます。CBDはリラックス効果の他てんかんの抑制をしたという報告もあります。
実際に大麻を吸うとどうなるかというと、まず大麻を使用するとドーパミンが増えますが、覚醒剤とは違い数時間にわたってじんわりとした多幸感に包まれます。さらに感覚が鋭くなるので小さな事にも感動するようになります。そして思考もどんどんスケールが大きくなります。しかしその後、体が重くなり思考が止まってしまうこともあります。また繰り返し使用することで無気力になっていく人もいます。
ただ総じてソフトな効き方なので覚醒剤に比べて使用ハードルも低く世界的にほぼトップで使われる薬物です。世界的には大麻が認められる傾向にありオランダ・イタリア・スペイン・カナダ・アメリカの一部などではほぼ合法化されています。
それだけ合法化されるならなぜ禁止されたのかというと酒とタバコのせいです。そもそもマリファナはメキシコの言葉で「安いタバコ」を意味します。まずアメリカで禁酒法が作られたがすぐに中止されました。しかしそうすると酒を取り締まる警察官が失職してしまうのでかわりになる禁止物を作る必要がありました。タバコは当時多くの白人に消費されていたため貧しく立場が弱かった黒人や貧民層が使用していた大麻(マリファナ)が禁止される事になりました。大麻は他の薬物に比べて害や依存性は低いと言われています。またあまりに使用者が多いため放置すれば非合法組織が儲けすぎてしまうため合法にして政府が管理した方が良いと合法化の動きがあるのです。ただ薬物は薬物なので依存すれば心や生活に悪影響があるので合法な国でも安易な使用はオススメしません。
福田
2024年02月04日
現代の私たちの生活は限られた時間に対して消費しきれない膨大なコンテンツに囲まれた生活をしております。
あふれたコンテンツからいかに早急に結果や物事を手に入れるかと考える事が2022年に流行語としてノミネートされた「タイパ」という価値観を重視した生活様式が当たり前になってきました。
ドラマやYouTubeなど動画は倍速で視聴したり、倍速でも見てられない場合は動画の山場だけを1分にも満たない時間でまとめた切り抜き動画で消費する。TikTokやYouTube Shortsが流行るのも製作者が現代の消費者を考えた作りとなっているでしょう。
音楽に関してもこの「タイパ」の波が来ております。令和のヒット曲にはイントロの無い曲が多くあります。歌い出しから始まる曲やもっと早いとサビから始まる曲もあります。
音楽のサブスクが普及し、国内外問わず数千万の楽曲をスワイプするだけで聞くことが出来る現代では、スキップされないためにいかに速く聴く人の心を掴むかというタイパという価値観を重視することが不可欠といえるでしょう。
且緩々(しゃかんかん)という言葉はこのタイパの時代に逆行する言葉と言えます。
”且”という言葉は「とりあえず」という意味であり、”緩”は「ゆるやか」や「のろい」という意味。
少しでも早く悟りを開こうと矢継ぎ早に質問を繰り返す弟子に師匠である僧が説いたのがこの言葉です。
「ゆっくりやりましょう」と言うのは怠けているわけではありません。焦ることと手を抜かずに取り組むことは違いますし、慌てることと一生懸命なことは違うからです。
現代の速さに流されて焦っていると見落としてしまいそうな事も、この且緩々(しゃかんかん)という言葉で私たちを一旦振り返らせてくれるのではないでしょうか。
藤浪